アルファ ロメオの新章スタート! 本部がデザインスタジオと一緒になる効果とは?

アルファ ロメオのヘッドクォーターが移転し新しくなった。新たな本部として選んだ場所は、アルファ ロメオ「チェントロスティーレ」だ。

本部とデザインセンターがひとつになった

「ステランティス」グループに属するアルファ ロメオは、2021年4月21日に新たな「ヘッドクォーター(本部)」として、伝統のブランドのアイコンであり、インスピレーションあふれる場所でもある「チェントロスティーレ(Centro Stile=デザインセンター)」を選択したことを発表した。

 旧「フィアット・クライスラー・オートモビルズ」が設立された2014年以来、オランダ・アムステルダムに登記上の本拠が置かれ、それは現在のステランティスとなっても踏襲されているようだ。しかし、旧フィアット・グループ各ブランドのクリエイティブの本拠は、あくまでイタリアにあることを、いま一度世界にアピールするための措置と考えてよいだろう。

●歴史的でエモーショナルなロケーション

アルファ ロメオは、会社の本部とクリエイティブの本部が一体化する
アルファ ロメオは、会社の本部とクリエイティブの本部が一体化する

 今世紀に入ってからのアルファ ロメオ「チェントロスティーレ」は、トリノ市内ミラフィオーリに設けられたフィアット・グループの巨大工場・オフィスの一角にある。

 現在のアバルトに端を発し、フィアット・グループ各ブランドのクリエイティブ部門が集結した大規模ワークショップ「Officine 83(オフィチーネ・オッタンタトレ)」に設けられている。

 このほど、街区の再開発に伴ってリニューアルされた本社には、ブランドのスタイルやモットーに応じて大幅にカスタマイズされた大きくて明るいスペースが用意され、ワークステーションは相互作用と協力を最大限に促進するように特別に設計されているという。また、屋外作業のためのスペースも設けられているとのことである。

 アルファ ロメオの新しいデザインチームは、ブランドの歴史とスペシャリストとしての彼らの経験、そして将来の野心を巧みにミックスすることによって、スペースのカスタマイズを支援した。

 筆者は、同じミラフィオーリで数ブロックしか離れていないアバルトのヘッドクォーターには何度か訪問したことがあるのだが、写真で見る新しいアルファ ロメオ本部は、アバルト本部の改装と同じフィロソフィが明確に感じられる。

 加えて新本部の置かれる「オフィチーネ・オッタンタトレ」は、かつての「アバルト・ヘリテージ」、つまり現在の「FCAヘリテージ」にも隣接しており、新チェントロスティーレに属するクリエイターたちは、アルファ ロメオ往年の傑作たちと身近に触れるチャンスが得られるのも、イタリア車らしい芸術性を常に感じるという目的のためには絶好の場所といえるだろう。

 110年以上にわたって、美しさとダイナミズムは常にすべてのアルファ ロメオ作品の特徴であったという。そして会社の本部とクリエイティブの本部が一体化することによって、アルファ ロメオに携わるチームの全体が、すでにヒストリーの一部となってきつつあるモデルを生み出しているデザイナーと緊密に連携できるようになった。これにより、さらに刺激的な価値が生まれることを期待しているとのことである

 アルファ ロメオの本拠といえば、第二次大戦前の創成期にはミラノ市内の「ポルテッロ」。1960年代以降はミラノ郊外で、今では「ムゼオ・ストーリコ・アルファ ロメオ」があることで知られる「アレーゼ」と、すべてミラノに位置していた。

 アルファ ロメオのいわば聖地でもあるミラノから離れてしまうのは、原理主義あるいは懐古主義的アルフィスタである筆者にとってはいささか寂しい気もするのだが、まずはイタリアから離れなかったこと、そしてアルファ ロメオの伝統へのリスペクトが明らかにされていることには、素直な喜びの想いを表したいところである。

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