クルマの顔に横長ライトなぜ増えない? リアは続々採用もフロントデザインに採用されない理由

近年、ポルシェやアウディ、トヨタ、レクサスなど、さまざまな自動車メーカーのモデルにて、横一文字のデザインをテールランプに採用するケースが増えています。一方で、フロント部分ではヘッドライトを横一文字にしているデザインはほぼ見かけません。なぜ、フロント部分での採用例が増えないのでしょうか。

クルマのライトデザインは「LED」で自由増した?

 トヨタ「ハリアー」やレクサス「IS」などに見られる横一文字のデザインをテールランプに採用するクルマが近年増えています。
 
 一方、ヘッドライトの横一文字化はほとんど事例がありません。なぜ、ヘッドライトは横一文字のデザインを採用しないのでしょうか。

韓国・ヒュンダイが発売した「スターリア プレミアム」はヘッドライトに横一文字を採用している
韓国・ヒュンダイが発売した「スターリア プレミアム」はヘッドライトに横一文字を採用している

 われわれの日常生活を明るく照らしてくれるLEDは意外にも歴史が古く、1960年代前半にアメリカの科学者によって発明されました。

 しかし、当初は赤色しか発光できなかったため用途が限定されていましたが、その後1972年に緑色(正確には黄緑色)が、そして1989年に青色LEDが発明されたことで、「光の三原色」がそろい、理論上はどんな色でも作れるようになりました。

 これにより、LEDはその可能性が無限大に広がり、さまざまな照明用途へと使われていくことになり、青色LEDの発明に大きく貢献した中村修二氏は、2014年にノーベル化学賞を受賞しています。

 クルマの世界では、2000年代よりテールランプなどでLEDランプが使用されはじめ、2006年に登場したレクサス「LS600h」で、世界で初めてLEDヘッドライトが採用されました。

 従来のHIDランプなどに比べて省電力なLEDランプは、ハイブリッド(HV)や電気自動車(EV)などの登場とともに一気に普及し、それにともないコストも低下したことで、現代では多くの車種がLEDヘッドライトやLEDテールランプを採用しています。

 LEDヘッドライトやLEDテールランプを採用する最大の目的のひとつとして、省電力性を活かした燃費向上が挙げられますが、それ以外にもデザイン性の向上といったメリットもあります。

 HIDランプやハロゲンランプに比べて、光源の小さく、また配線も比較的容易なLEDランプは、より柔軟なデザインを可能にします。

 そうしたLEDランプの恩恵を受けて登場したのが、近年トレンドとなりつつある横一文字型のテールランプです。

 これまではほとんどの車種がテールランプを左右独立に配置していたのに対し、2019年に登場した8代目ポルシェ「911」では、横一文字に横断するテールランプを採用。その後登場したポルシェの各車種や、2020年に発売されたトヨタ「ハリアー」、レクサス「IS」でも同様の横一文字型テールランプが採用されています。

 横一文字型のテールランプが採用されるようになった大きな理由のひとつは、クルマをワイド&ローに見せられる点です。

 一般的に、クルマは横幅を広くし、全高を低くするほうが美しく見えるとされています。

 しかし、実際に市販する場合には、居住性や使い勝手、コストなど、デザイン上の制約を多く受けることになります。

 そこで、横一文字型のテールランプを採用することにより、見る人の視線を横方向へ意識させ、ワイド&ローを強調させています。

 国産メーカーの担当者は次のように説明しています。

「最近のデザインの特徴として、水平基調を意識していることが挙げられます。とくに、外観のデザインではLEDが採用されたことでデザインの自由度が増しました。

 外観を水平基調のデザインにすることで、スタイリッシュかつワイドな印象を与えられます」

※ ※ ※

 また、フロントのデザインに比べて、リアのデザインは各ブランドのアイデンティティを伝える余地が多く残されており、ひと目でそのブランドであることを認識させることにも、横一文字型のテールランプは一役買っているようです。

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5件のコメント

  1. またヒュンダイスターリアとかいうクソダサカーの記事か。いい加減しつこい。

  2. ださっ

  3. まるでスターリアの横一文字が前照灯みたいな書き方だけどあれはただのデイタイムランニングランプでしょう。

    “ フロント下部の両サイドに設けられた大型の副照明”
    →こちらがメインの前照灯です。

    ちなみに日本車でもかなり前にいくつかフロントをLEDライトのバーが貫通しているデザインありましたけどね。もちろん実際に販売された車で。

    日本導入される見込みが低いと言いながらスターリア/ヒュンダイの話題多すぎないですかね。意味のある内容ならまだしも、毎度本当に内容が薄くしかも誤りまである。もう少し読者にとって価値のあるものを期待します。

  4. スターリアの横一文字が前照灯のように書かれていますがこれは前照灯ではなくてただのデイタイムランニングランプの類いです。

    “フロント下部の両サイドに設けられた大型の副照明”
    →こちらが前照灯です

    日本市場に導入される見込みは低いと言いながら、ここのところスターリア/ヒュンダイの記事がとても多く感じます。しかも内容に誤りまである。
    日本語のメディアであるならもう少し日本の読者にとって価値のある内容を期待します。もしくはヒュンダイ社からの広告であるのならそう表記すべきだと思います。

  5. もう廃版やけどトヨタのSAI(後期)のヘッドは割と横一文字に近くない?ヒュンダイのやつに比べるとアレやけど、ハリアーのテールくらいには1文字やと思うな

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