クラウンがミニバン化!? 「クラウンヴェルファイア」受注開始! トヨタが中国で販売!

アルヴェルもLMも新車価格を超える驚愕の中古車価格

 ところでアルファードとヴェルファイアはいずれも日本からの輸入車なので関税(15%)ほか、高い税金や手数料などが課せられており、中国での新車価格は81万9000人民元(邦貨換算:1364万2000円)からとなっています。

 日本でのHYBRID Executive Loungeが759万9000円から販売されていることからも、中国国内での販売価格の高さがわかります。

 なお、実際の販売価格はさらに高額です。中国ではディーラーが価格を決めるシステムなので人気のアルヴェルは新車価格+500万円から1000万円前後の新古車、低走行車も珍しくありません。

 アルファードではナンバープレートが交付されていない新古車で軒並み150万人民元(2425万円)前後、6万キロ近く走ったヴェルファイアも新車より高い90万人民元(1454万円)という高価格で販売されています。

 中国市場で2010年から販売されてきた歴史があるアルファードと、最上級の豪華さを備えたLMに板挟みにされたヴェルファイアは、中国市場での売れ行きは芳しくなかったようです。

 アルファードとのキャラクター性の違いも日本でははっきりと分けられていますが、中国市場では明確な差別化が図られていなかったのも一因でしょう。

上海モーターショー2019で発表された「ヴェルファイア」(画像:加藤ヒロト)
上海モーターショー2019で発表された「ヴェルファイア」(画像:加藤ヒロト)

 今回は車名の改称だけでなく、外装デザインのマイナーチェンジも含んでいます。

 2019年に投入されて以来、中国市場のヴェルファイアは日本におけるV/VLやXグレードが持つ、マイルド目なフロントマスクを全グレード共通で設定していました。

 ですが、それでは既存のアルファードが持つフロントマスクとそれほど違いがなく、先述のようにキャラクター性の差別化が図れなかったのでしょう。

 そこで、今回のマイナーチェンジでは名称の変更とともに、日本でのZグレードに相当するスポーティなフロントマスクへ変更されることとなりました。

 バンパー左右に大型のインテーク風ガーニッシュを取り込んだこのデザインであれば、アルファードに比べてより特徴的な見た目で勝負できそうです。

 ちなみに中国におけるヴェルファイアには「皇冠座駕」というキャッチコピーが付けられていました。「皇冠」は「トヨタ クラウン」を表す固有名詞のため、直訳すれば「クラウン級ショーファーカー」を意味します。

 このキャッチコピーは2019年4月の発表時点で既に付けられていたため、そのときから既に「ヴェルファイアはトヨタ クラウンのような快適な乗り心地のクルマ」としてアピールされていたのです。2年後に「クラウンヴェルファイア」へ車名変更することが決まっていたかは定かではありません。

 2年後にクラウン・ヴェルファイアに車名変更することが決まっていたかは定かではありませんが……。

 なお、「アルファード」という車名は中国においては絶対的で、「トヨタ」「レクサス」などのブランド名と同様の認知度を誇ります。

「アルファード」に比べるとやはり「ヴェルファイア」のブランド力はまだまだなので、今回、「クラウン」の名前を冠することでより高級なイメージを植え付ける狙いもあると考えられます。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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