ミニバンなぜノッポ人気続く? 流線型からスクエアが主流となった背景とは
コンパクトミニバンはなぜ全高やや低め?
一方で最近では、コンパクトミニバンとして、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」などは、全高1700mm前後かつ流線的なデザインとなっています。
2015年にシエンタが発表された際、トヨタは次のように説明していました。
「シエンタは従来の四角いハコ型というミニバンの概念を打ち破るスポーティなエクステリア、機能性と質感を両立させたインテリアを採用しました。
また、低床フラットフロアによる高効率パッケージが、コンパクトでありながら、3列目までゆとりある室内空間と、スライドドアの乗り込み高さを330mm(2WD車)にすることで誰にでも優しい乗降性を実現しています。
さらに、後席にいくほど高くなる乗員配置(シアターレイアウト)にしたことや、低床を感じさせるリヤドア下部の開口ラインにより、使い勝手のよい室内の特徴を表現しました」
一方のフリードについて、ホンダは次のように説明しています。
「フリードは色々な用途に応じて思い通りに使えるコンパクトミニバンとして開発されました。
多彩なシートアレンジが可能な広い室内空間を確保しているほか、2列シート車の『フリード+』では、荷室を超低床化することで使い勝手を向上させ、車中泊も可能なフラット空間と、床下収納を同時に実現しました」
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このように、同じミニバンであってもミドルサイズ以上では上方向の空間や余裕を重視しています。
一方のコンパクトミニバンでは乗降性を考慮した低床化を実現するなど、同じミニバンでも異なることがわかります。
この違いは、それぞれのターゲット層の違いともいえます。
コンパクトミニバンは100万円台から、ミドルミニバンは200万円台から、ラージミニバンは300万円台からとなり、低価格帯のモデルは幅広いユーザーが使いやすく、高価格帯のモデルは余裕を求めるなど、異なるユーザーのニーズに対応したことが関係しているようです。
そのため、ひと言でミニバンといってもそのニーズは大きく異なり、昨今でアルファードやミドルミニバンが売れているということは、あらゆる意味で余裕を求める人が多いといえるのかもしれません。
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