トヨタに続きホンダ・日産も燃費・排ガスステッカー貼付廃止へ 消える理由を国交省に聞いた
これまで新車に貼り付けられていた燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーについて、貼り付けを廃止する動きが広がっています。そもそもどのような目的で貼り付けられていて、なぜいま廃止するメーカーが出てきているのでしょうか。
新車から消えつつある燃費・排ガスステッカー 廃止の訳は?
トヨタは2021年3月末に自社で販売する新車への燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーの貼り付けを廃止したと公式ウェブサイトで明らかにしました。また、ホンダおよび日産の広報担当者に聞いたところ、両メーカーともに「新車への貼り付けをやめる方針です」(ホンダ・日産の広報担当者)と説明しています。
これまで新車に貼り付けられていたものが、なぜ廃止される流れになっているのでしょうか。
燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーは、燃費基準および排出ガス基準を達成したクルマの目立つ場所(リアガラス)に貼り付けられるものです。
2021年現在、乗用車では楕円形のステッカーで、燃費基準のステッカーは緑色基調、排出ガスのステッカーは青色基調にデザインされています。
燃費基準達成ステッカーに関して「●●年度燃費基準 ●%達成車」と表示されているものは、その目標年度の燃費基準をどの程度達成しているのかが表示されます。
低排出ガス車ステッカーも燃費基準達成ステッカーと同様に、目標年度の排出ガス基準と、それをどの程度クリアしているのかがわかります。
ちなみに、両基準はいわゆる「エコカー減税」の適応にも影響するものです。
新車への貼り付けが廃止された要因としてはどのようなものがあるのでしょうか。
国土交通省 自動車局の担当者に聞いたところ、次のように説明します。
「燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーの目的は、環境に優しいクルマを一般ユーザーの皆さまに認知してもらうためで、新車に貼り付けることで、周知を図る目的がありました。
貼り付けしないメーカーが出てきた経緯として、2020年12月下旬に経済産業省から令和3年度税制改正に関する情報が発表され、その際、燃費基準達成/低排出ガス車ステッカーの表示について新車に貼り付けるか、あるいはホームページ・カタログに掲載するかの選択制になる旨の通達がメーカーに出されました。
そこで、カタログ表記のみという選択をするメーカーが出てきたということです。
通達の趣旨としては、ホームページ・カタログに掲載されれば、一般ユーザーの皆さまにも十分に認知されるだろうという判断となります。またボディに貼り付けた場合、ステッカーの劣化で見えなくなることも考慮しました」
なお、「国土交通省としては、どのメーカーがステッカー貼り付けを廃止するのかについて、関知する(情報収集する)つもりはありません」(国土交通省 自動車局 担当者)とのことです。
そもそも宣伝しているのと同じ。シンプルにしたい人にとって邪魔みたいなもの。耐久性もたいしてないので劣化するとウザイ。(特に長く乗る人)