ベントレーはエンジンも持続可能! パイクスピークをバイオ燃料で挑戦する理由とは

パイクスピークにチャレンジするベントレーの2021年シーズン参戦車両が「コンチネンタルGT3」ベースであることが判明した。しかも、燃料はバイオ燃料由来のガソリンでチャレンジする。

エンジンにも未来を残したベントレーの英断

 ベントレーは、持続可能性に関する新たな取り組みを開始することを発表した。

 まず最初に手がけるのは、2021年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのタイムアタック1部門に参戦するため開発された「コンチネンタルGT3パイクスピーク」で、このロードカーベースの車両を皮切りに、再生可能燃料の研究開発プログラムがスタートする。

 コンチネンタルGT3パイクスピークは、ベントレー初の再生可能燃料で走行するレースカーであり、今後世界中のカスタマーに再生可能燃料車を提供する目標を達成するにあたっての先駆け的な存在となる。

バイオ燃料由来のガソリンでパイクスピークにチャレンジする「コンチネンタルGT3パイクスピーク」
バイオ燃料由来のガソリンでパイクスピークにチャレンジする「コンチネンタルGT3パイクスピーク」

 12.42マイルのコースを駆け上がるコンチネンタルGT3パイクスピークに用いられる燃料は、バイオ燃料由来のガソリンである。現在、様々な配合で試験がおこなわれいる最中で、通常の化石燃料に比べ最大85%の温室効果ガス(GHG)を削減できる可能性を秘めている。これは、既存の車種をより持続可能な方法で動かすため、バイオ燃料やe-fuelの可能性を調査する長期的プログラムの第一歩となるものである。

 ベントレーが現在取り組んでいる「ビヨンド100」戦略は、持続可能なラグジュアリーモビリティのリーディングカンパニーになることが目標となっており、2023年までにすべてのラインナップにハイブリッドを導入し、2030年までにBEVへ完全に移行する予定である。

 今回、再生可能燃料を採用したことは、ベントレーの長期的な目標の始まりであり、今後は電動化と並行して再生可能燃料の実用化に向けた研究開発プログラムを進めていく。この2本立ての戦略は、「ビヨンド100」戦略の一環として、ベントレーがカーボンニュートラルに向け邁進する速度を加速させることになるだろう。

 ベントレーでは、最低でも今後9年間は内燃エンジンを搭載するクルマも生産するため、今回の新しいプロジェクトは、それらのクルマをできる限り持続可能な方法で利用できるよう革新的な燃料技術を開発することを目的とするものだ。

 また、今までに生産されたベントレーのうち80%以上がまだ現役で走っていることを考えると、再生可能燃料を提供することは、持続可能性を追求する上で、カスタマー目線に立った目標であるといえるだろう。これにより将来にわたって環境に配慮した形で現在所有のベントレーやクラシック・ベントレーをカスタマーは安心して乗り続けることができるわけである。

* * *

 開発担当役員のマティアス・ラーベ博士は次のようにコメントしている。

「『ビヨンド100』戦略の新たな要素としておこなわれる新たなプロジェクトの一環として、再生可能燃料を利用した車両でパイクスピークに3度目の挑戦ができることを喜ばしく思っています。

 電動化へ向けたプログラムと並行して、お客様が使用できるように、パワートレインのエンジニアたちはバイオ燃料やe-fuelの研究を始めており、クルーの工場やカンパニーカーではすでに再生可能燃料が導入されつつあります。

 コンチネンタルGT3パイクスピークは、再生可能燃料によってモータースポーツをより環境に配慮した形で続けることができることを示すとともに、3冠に向けた3つ目かつ最後の優勝を勝ち取ることができると期待しています」

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