ちょっと待った! BMW新型「M3」は今秋導入される4WDを狙うべし

新型「M3」は4WDを選んで間違いない

 新型M3のドライブ&シャシテクノロジーには、Mアダプティブ・サスペンションなど、モータースポーツの現場から得たノウハウが最大限に導入されている。

 2021年秋に追加されるM3コンペティション xDriveでは、RWDならではの俊敏性と4WDによるスタビリティを両立させた、実にダイナミックな走りが可能になるとのことである。ドライバーは「4WD」、「4WDスポーツ」に加えて、DSCをオフにすれば「RWD」の3つの走行モードから、自分にあった最適なモードを選ぶことができる。

 つまり、サーキットなどのクローズドコースでは、これまでどおり後輪駆動でスポーツ走行を満喫できるのだから、4WDのM3コンペティション xDriveを待った方が賢明であるというわけだ。

スポーティというよりラグジュアリーなテイストが色濃くなった「M3」のコックピット
スポーティというよりラグジュアリーなテイストが色濃くなった「M3」のコックピット

 8速Mステップトロニック・トランスミッションも同様に、好みの走行スタイルに応じて3つのシフトプログラムからベストな設定をチョイスできる。

 シフトチェンジはセンターコンソール上のMセレクターレバー、もしくはステアリング・ホイールに装備されたシフトパドルで操作する。とくにシフトパドルはサーキット走行などにおいて、ドライバーにとって大きな助けとなることは確かだ。

 ブレーキシステムは耐熱、耐フェード性に優れた大径の6ポッドMコンパウンドブレーキが標準仕様となり、オプションではさらに性能を高めたMカーボンセラミックブレーキを設定。

 ホイールはフロントが18インチ、リアが19インチと前後異径となり、タイヤは各々275/40ZR18、285/35ZR19サイズを装着する。

 新型M3は、スポーツ性に特化したモデルとはいえ、さまざまな先進安全装備など現代の最先端装備を備えるモデルでもある。しかし、受注生産となるコンペティション・トラックパッケージは、それらの安全装備の一部を省略する一方で、Mドライバーズ・パッケージやMカーボン・バケットシートなどの装備を加えた、よりスパルタンな1台となる。

 M3のスタイリングは実に魅力的だ。大型キドニーグリルに加えて専用のサイドギルやドラミラー、リアスポイラー、ディフューザーにも十分な迫力が備わっている。リアトレッドがワイド化されているのも、高性能モデルの証といえるだろう。

 直接のライバルとなるメルセデスAMG「C63/C63 S」には4WDがラインナップされていないため、M3コンペティションにM xDriveをという、大きな魅力が加わったことになる。また、4WDであることを最大の理由にアウディのRSモデルに乗っていた人にとっても、さらなる選択肢となるのは間違いない。

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