見えないリアドアハンドルがオシャレ! 3ドアっぽく見える車5選

かつてはコンパクトカーの代名詞ともいえた3ドアハッチバックですが、今では激減してしまいました。そこで、スタイリッシュで実用性も高い、3ドアっぽく見えるデザインを採用した5ドアモデルを紹介します。

「ヒドゥンタイプ」のドアノブでスタイリッシュに魅せる

 少し前まで、コンパクトカーといえば3ドアハッチバックが主流でしたが、現在ではトヨタ「GRヤリス」といった特殊なモデルを除き、ラインナップを減らしています。

 これまでは3ドアモデルがデビューしたあとに5ドアが追加されことが多かったのですが、最近では最初から5ドアのみの車種がほとんどです。

 しかしコンパクトカーという限られたサイズでは、3ドアのほうがスタイリッシュに見えるのも事実。

 そこで誕生したのが、ドアノブをCピラーの一部に組み込んで、隠れているように見える「ヒドゥンタイプ」のドアノブを採用し、3ドアのように見せるデザイン手法です。

 これにより、5ドアの実用性を確保しつつ、3ドアのスタイリッシュさも手に入れることに成功しました。

 今回は、パッと見たときは3ドアっぽく見えるデザインを採用したモデルを5台ピックアップして紹介します。

スタイリッシュなクーペSUVのトヨタ「C-HR」
スタイリッシュなクーペSUVのトヨタ「C-HR」

●トヨタ「C-HR」

 トヨタが掲げる次世代のクルマづくりの基礎となる「TNGA」第2弾として、2016年12月にデビューしたコンパクトSUVが「C-HR」です。

 スポーティさと環境性能を併せ持つクロスオーバーSUVとして、デビュー当時はSUV人気ナンバー1になったほどのヒットモデルになりました。

 全長4360mm×全幅1795mm×全高1550mm(2WD)というサイズながら、エアロパーツをまとったクーペのような攻めたデザインで、都市型SUVとしてスタイリッシュなスタイルを実現しています。

 パワートレインは、1.8リッターハイブリッドと1.2リッターターボをラインナップ。トランスミッションはCVTですが、ターボモデルには6速MTも選択することができます。

 また、ハイブリッドモデルは2WDのみですが、ターボモデルは2WDと4WDが設定されました。

 よりスポーティな「GRスポーツ」グレードもラインナップし、幅広い層に応えるグレード体系となっています。

 C-HRは、後方に向かって絞り込まれる造形とCピラーに配置されたヒドゥンタイプのドアノブを採用し、3ドアっぽく見せスポーティさを強調しているのもポイントです。

 そのため、リアシートの頭上は狭くなってしまいますが、5ドアとすることで実用性も備えました。

 また、カッコよさだけでなく、「トヨタセーフティセンス」など充実した安全装備を搭載しているのもC-HRの魅力だといえます。

●ホンダ「ヴェゼル」(初代)

 ホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」は、SUVの力強さとクーペの持つ艶やかさを併せ持つクロスオーバーとして2013年に登場しました。

 初代モデルのボディサイズは全長4330mm×全幅1770mm×全高1605mm(2WD)で、コンパクトながら塊感のあるボディデザインで、アウトドアより都会のイメージにマッチするスタイルとなっています。

 パワートレインは、1.5リッターガソリン、1.5リッターハイブリッドに加え、1.5リッターターボを用意。ターボモデルは2WDのみですが、ガソリンモデルとハイブリッドモデルは2WDと4WDが設定されました。

 デビューから8年が経過したヴェゼルですが、2021年4月には2代目モデルの登場がアナウンスされています。

 初代も新型もリアドアはヒドゥンタイプを採用しますが、サイドのキャラクターラインは水平基調で5ドアっぽいデザインです。しかし、3ドアのように見えるクーペスタイルを強調しているのは、リアが絞り込まれた初代のほうでしょう。

 ちなみに、2代目となる新型モデルは、最新トレンドのシャープなのヘッドライトやボディ同色グリル採用するなど高級感がアップしています。

●日産「ジューク」

 現在の最新トレンドであるコンパクトSUVというジャンルは昔から存在しましたが、普及に貢献したのは2010年に登場した日産初代「ジューク」です。

 コンパクトカーの利点である俊敏さとSUVの力強さを組み合わせ、さらに盛り上がった前後フェンダーを持つ独創的なスタイリングは、ジュークの個性を強調しています。

 ボディサイズは全長4135mm×全幅1765mm×全高1565mm(15RX・2WD)と全幅以外はコンパクト。ただし、大きめのタイヤ&ホイール(205/60R16)の採用や4WDモデルもラインナップしていたこともあり、最小回転半径は5.3mとそれほど小回りが効くタイプではありません。

 搭載されるパワートレインは、1.5リッターガソリンと1.6リッターターボエンジン。デビュー当時はまだハイブリッドをSUVに搭載することはありませんでしたが、それ以外は現在のコンパクトSUVと遜色ない装備になっています。

 ジューク最大の特徴は、やはり独創的でグラマラスなスタイリングでしょう。大きく張り出した前後フェンダーと上部に向かって絞り込まれるキャビンで、いち早くヒドゥンタイプのドアノブをCピラーに配置することでクーペ感を演出しました。

 ちなみに2019年には2代目へとフルモデルチェンジしましたが、日本には導入されず、欧州などで販売。

 日本では終売となり、シリーズハイブリッドの「e-POWER」を搭載した「キックス」が、ジュークの実質的な後継モデルとなっています。

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1件のコメント

  1. 各社内の、色々なことのせめぎあいの結果です。
    開発から言えば、ヒドゥンタイプは専用部品が多く、コストも上がるから、金くれよと条件を付ける。
    デザイン優先といっても、SUVのヒドゥンタイプは、ハンドル位置が高くなり、使い勝手がいいとは言えない。時には、デザイナの自分勝手と非難されることも。
    ファミリーカーのヴェゼルは、たぶんリアドアガラスを広く見せたいので下端を一直線にしたい。そうするとドアパネルにつけるドアハンドルとロックが成立しない。新ベゼルはガラスの下端の後ろ側をC-hrみたいに上にあげれば、ドアロックは成立したかもしれない。マーケッティング部門はシルエットは気に入っていても、ガラスを小さくするのは嫌だったんだろうな。で、コストを払ってヒドゥンタイプを採用した?
    C-hrはリアドアガラスが極端に小さいから、ドアハンドルをドアパネル上につけると意匠が成立しない。欧州でファミリーのファーストカーとしての地位を持てていないトヨタのスペシャルデザインだからOKが出たのだろう。最初から日本向けなら、カローラクロスみたいになっていただろう。ジュークなんかも同じかな。ファミリーではない割り切り感が重要。
    で、個人的には、スイフトのヒドゥンタイプ採用はありがた味がいまいちわからないから、理解できない。

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