1000万円超は絶滅しちゃう? 高額かつ高性能なMT車3選
現在、日本の自動車市場でMT車の販売割合は2%未満といわれています。そもそもMT車ラインナップが少なくなったので仕方のないことなのですが、とくに減少著しいのが高額なMT車で、もはや絶滅寸前の状況です。そこで、希少な1000万円以上のMT車を、3車種ピックアップして紹介します。
激減してしまった高額なMT車を振り返る
1970年代からイージードライブが可能なAT車の普及が始まり、代わりにMT車が減少。現在、日本の自動車市場で販売される新車のなかで、MT車比率は2%ほどの低空飛行が続いている状況です。
かつて高性能車といえばMTなのが当たり前でしたが、2000年代にはDCTの登場やステップATの進化によってMTを凌駕する性能を獲得したことから、2ペダルが主流となりました。
とくに高額なクルマほど2ペダル化の傾向が顕著で、世界的にも絶滅が危惧されているほどです。
そこで、日本市場で販売されている1000万円以上の高額MT車を、3車種ピックアップして紹介します。
●BMW「M4」
BMWの主力車種として日本でも1980年代から人気のモデルといえば「3シリーズ」です。これまでセダンとクーペ、ステーションワゴン、カブリオレなど多彩なボディラインナップを展開してきましたが、2013年に登場した世代からクーペを独立させて「4シリーズ」として発売しました。
現行モデルの4シリーズは2020年6月に欧州で発表された2代目で、日本には同年10月から販売が開始されています。
この新型4シリーズで大いに話題となったのが、フロントバンパーの下端近くまで縦長に大型化されたキドニーグリルの採用で、その見た目から物議を醸したほどです。
そして、2021年1月に4シリーズの最高峰に位置する「M4」が日本でも発売されました。
新型M4のラインナップは、「M4クーペ/M4クーペ コンペティション/M4クーペ コンペティション トラックパッケージ」の3つで、M4クーペにのみ6速MT車が設定されています。
搭載されるエンジンは最高出力480馬力を誇る3リッター直列6気筒ツインターボで、このパワーを後輪のみで路面に伝えるFRです。なお、M4クーペ コンペティションにはオプションで4WDの「M xDrive」が設定されています。
ボディサイズは全長4805mm×全幅1885mm×全高1395mmとスタンダードな4シリーズよりもワイドなボディで、賛否両論あったキドニーグリルは迫力あるフロントフェイスを演出。一方で全体のフォルムは、BMWの伝統ともいえる美しいシルエットのクーペスタイルに仕立てられています。
M4クーペの価格(消費税込、以下同様)は1298万円で、ハンドル位置は左/右が選べます。
●ポルシェ「718ケイマン GT4」
ポルシェは1996年に、「911」よりも安価なエントリーモデルとして「ボクスター」を発売。オープン2シーターのボディで、リアミッドシップに水平対向6気筒を搭載するピュアスポーツカーとして開発されました。
さらに2005年には、2代目ボクスターとシャシやエンジン、足回りを共有するクローズドボディの「ケイマン」が登場し、より走りを重視したコンセプトとなっています。
そして、現行型は「718ケイマン」に名前が改められ2016年に登場。標準仕様には2リッター水平対向4気筒ターボエンジンが搭載されます。
その後グレードの拡充がおこなわれ、2019年にはサーキット走行を視野に入れて開発された高性能モデルの「718ケイマン GT4」が登場。
718ケイマン GT4に搭載されるエンジンは4リッター水平対向6気筒自然吸気で、最高出力420馬力を7600rpmで絞り出します。
組み合わされるトランスミッションは6速MTのみで、シャシ、サスペンション、ブレーキも大出力に見合うアップグレードが施され、優れた運動性能を発揮。
外観も迫力あるデザインのフロントフェイスに変貌し、リアにはダックテール状のスポイラーに加え、大型のウイングが装備されるなど、特別なモデルであることを主張しています。
718ケイマン GT4の価格は1293万円で、同じエンジンを搭載するオープンモデルの「718スパイダー」(1271万円)もラインナップされています。
BMWのバカでかいキドニーグリルは下品なだけ
ナンバープレートの位置もおかしい
こんなデザインはやめてほしい