ぜひ復活してほしい! 惜しまれつつ消えたステーションワゴン5選

欧州ではまだまだ人気のステーションワゴンですが、日本ではニーズの変化からラインナップが激減してしまいました。しかし、消えてしまったステーションワゴンのなかには、個性的であったり優れた性能のモデルも存在。そこで、惜しまれつつ消えたステーションワゴンを5車種ピックアップして紹介します。

消えた印象的なステーションワゴンを振り返る

 1989年にスバル「レガシィ」が誕生し、高性能かつオールマイティに使える「ツーリングワゴン」が大ヒットを記録しました。

 そして、スバルに追従するように国産各メーカーからステーションワゴンが次々に登場して、ちょっとしたブームが起こったほどです。

惜しまれつつも姿を消してしまったステーションワゴンたち
惜しまれつつも姿を消してしまったステーションワゴンたち

 しかし、近年はニーズの変化からステーションワゴン人気は低迷し、ラインナップは激減してしまいました。

 一方、欧州車ではまだまだステーションワゴンは豊富で、国産車ではトヨタ「カローラツーリング」やスバル「レヴォーグ」が健闘するなど、復活の兆しもあります。

 そこで、惜しまれつつ消えた個性的なステーションワゴンを5車種ピックアップして紹介します。

●日産「ステージア」

国産Lサイズ・ステーションワゴンの代名詞的存在だった2代目「ステージア」
国産Lサイズ・ステーションワゴンの代名詞的存在だった2代目「ステージア」

 現在、日産のラインナップからステーションワゴンは消滅してしまいましたが、かつては数多くのステーションワゴンを展開していました。なかでも好調なセールスを記録したモデルが「ステージア」です。

 1996年に発売された初代ステージアは、輸入車で占められていたLクラス・ステーションワゴン市場に参入し、スタイリッシュなフォルムと高い走行性能から一躍ヒット作となりました。

 そして、2001年には2代目が登場すると、ボディはより大型化かつ洗練されたデザインへと変貌。外観は現在のトレンドであるリアゲートが傾斜したクーペフォルムではなく、ステーションワゴンの王道というべきロングルーフの伸びやかなスタイルを採用しました。

 エンジンは初代の直列6気筒から3リッターと2.5リッターのV型6気筒にスイッチされ、「250t RS FOUR V」にはステージア専用に開発された最高出力280馬力を発揮する2.5リッターV型6気筒ターボを搭載するなど、日産も相当気合が入っていました。

 さらに、コーナリング性能を高める4輪操舵システム「電動SUPER HICAS」を搭載した「250t RS FOUR V/HICAS」がラインナップされるなど運動性能も重視。

 しかし、2007年には販売低迷からステージアは生産終了となり、後継車はありませんでした。

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●ホンダ「アコードツアラー」

スタイリッシュかつスポーティなデザインが特徴の「アコードツアラー」
スタイリッシュかつスポーティなデザインが特徴の「アコードツアラー」

 1976年に誕生したホンダ初代「アコード」は、当初3ドアハッチバッククーペのみでしたが、すぐに4ドアセダンが加わり主力となりました。

 そして、4代目では1991年にシリーズ初のステーションワゴンとして「アコードワゴン」が追加ラインナップされました。

 アメリカホンダで開発・生産されたアコードワゴンは、好景気とステーションワゴンブームという背景や、洗練されたデザインよってヒットを記録。

 その後、アコードワゴンは代を重ね、2008年には車名を「アコードツアラー」に改められた5代目が登場すると、それまでのアメリカナイズされた印象から欧州製ステーションワゴンに通じるスポーティなフォルムへと変貌しました。

 搭載されたエンジンは全グレードが2.4リッター直列4気筒で、最高出力206馬力を発揮。トランスミッションは5速ATのみです。

 2011年のマイナーチェンジでは、2リッターエンジン車が追加されるとともに、2.4リッターエンジン車には高い運動性能と快適性を両立した「タイプS」を追加ラインナップ。

 タイプSは専用セッティングのスポーツサスペンションに、17インチの大径フロントブレーキディスクを装着。外観も専用デザインのフロントグリルやヘッドライト、空力性能に優れたフロントスポイラーやサイドシルガーニッシュなどが採用され、走りも見た目もスポーティに演出されています。

 しかし、アコードツアラーが登場した時にはすでにステーションワゴンの人気は低迷しており、2013年に国内向けモデルの生産を終了。この代限りで、アコードのステーションワゴンは海外も含め消滅してしまいました。

●三菱「レグナム」

パワフルさと先進さを併せ持っていたステーションワゴンの「レグナム」
パワフルさと先進さを併せ持っていたステーションワゴンの「レグナム」

 1996年に発売された三菱「レグナム」は、8代目「ギャラン」のステーションワゴン版として開発されたモデルで、主要なコンポーネンツと内外装のデザインの多くはギャランと共通です。

 まさにレガシィ ツーリングワゴンに対抗したモデルで、精悍なフロントフェイスと伸びやかにデザインされたキャビンが特徴です。

 エンジンは量産車では世界初のガソリン直噴エンジン(1.8リッター)を設定。トップグレードの「VR-4」には、最高出力280馬力を発揮する2.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、フルタイム4WDシステムを組み合わせています。

 VR-4にはリアの左右駆動力配分を電子制御して旋回性能を高める「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」を装備し、4輪マルチリンクサスペンションと相まって、高い運動性能を誇りました。

 1998年には、専用の大型エアロパーツ、ラリーアート製スポーツマフラー、MOMO製本革巻ステアリングホイール、レカロ製バケットシートなどが装備された特別仕様車「スーパーVR-4」を発売するなど、魅力的なラインナップを展開。

 しかし、三菱の経営状態悪化とステーションワゴン人気の低下から2002年に生産を終了。後継車はなく、後に三菱のラインナップからステーションワゴンが消えて現在に至ります。

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1件のコメント

  1. 現行のボルボのステーションワゴンを見るたびに、このステージアを思い出してしまう。

    きっと私だけ。

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