スポーティさが光るホンダ3代目「アコード」 歴代で最もアグレッシブなデザインを採用
アメリカ生まれのモデルが日本初上陸!
リトラクタブルヘッドライトを採用してスポーティなフォルムに生まれ変わった3代目アコードですが、派手な外観を好まないユーザーがいることも事実でした。
そこでホンダは、1987年に「アコードCA」を追加ラインナップ。アコードCAはリトラクタブルヘッドライトに代わり、欧州仕様で採用されていた固定式の異型2灯ヘッドライトとされ、フロントフェイスはシックな印象のルックスを採用しました。
フロントフェイス以外は大きく変わっておらず、走りも落ち着いたコンセプトとするためにSOHCエンジンのみの設定でしたが、後にDOHCエンジンが追加されます。
高級感のあるイメージで販売されたアコードCAはスタンダードモデルほどの人気を獲得できませんでしたが、一定の支持が得られ、1989年のフルモデルチェンジまで継続して販売されました。
また、ホンダは前述のとおり1982年に他メーカーに先駆けて、アメリカのオハイオ州メアリーズビル工場で2代目アコードの海外生産を開始していましたが、生産だけでなく企画やデザインもアメリカホンダでおこなうという取り組みを開始。
最初に開発されたモデルが1988年に日本へ輸入され販売された初代「アコードクーペ」です。なお、海外で生産されて日本で輸入販売されたのは、このアコードクーペが国産メーカーで初でした。
アコードクーペは3代目アコードセダンのシャシをベースに、北米の嗜好にあわせて外観のデザインや内装の意匠と装備、足まわりのセッティングなどが変更されました。
ボディはウエッジシェイプを生かした伸びやかでスタイリッシュなフォルムの2ドアクーペで、内装もゴージャスな雰囲気に仕立てられており、日本仕様も左ハンドルのみです。
エンジンは最高出力120馬力を発揮する2リッター直列4気筒SOHCで、トランスミッションは4速ATを設定し、スポーティさよりもエレガントな走りを重視。
アコードクーペは洗練された外観デザインと、左ハンドルという当時の輸入車信仰にマッチしていたこと、BOSEサウンドシステムの装備などアメリカらしさを感じさせる華やかなモデルとして人気となりました。
ちなみに、北米ではセダンとクーペ以外に、日本では設定されなかったファストバックスタイルの3ドアハッチバックがラインナップされ、エアロデッキは販売していません。
その後も1990年には2代目、1994年には3代目のアコードクーペが登場するなど、一定のニーズがありましたが、4代目以降は日本でのクーペ人気低迷もあって販売を終了。
北米市場では継続して販売が続けられましたが、2018年に7代目をもってアコードクーペは廃止されています。
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1989年にアコードは4代目にフルモデルチェンジし、フロントフェイスは固定式の異形ヘッドライトに改められ、エアロデッキが廃止となった代わりにアメリカで生産された「アコードワゴン」が加わり、3代目から大きくイメージチェンジが図られました。
シリーズで唯一のリトラクタブルヘッドライトを採用し、エアロデッキをラインナップするなど斬新な取り組みが試みられた3代目アコードは、まだアコードのコンセプトが完全に固まっておらず、いろいろと模索していたのかもしれません。
その後もアコードはコンセプトを何度か変えながら代を重ね、いまも進化し続けています。
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