完熟の味わい「993型」ポルシェ 911が真の完成版と呼ばれ続ける理由【中古車至難】
その完成度ゆえに中古市場で急上昇
現在、中古車市場で探すことができる993型の各モデルと、それぞれの相場はおおむね下記のとおりである。
●カレラ(1994年発売):自然吸気の3.6リッターエンジンを搭載し、後輪を駆動する基本モデル。
・カレラ(6速MT)|680万−1200万円
・カレラ ティプトロニックS|590万−1100万円
●ターボ(1995年発売):3.6リッターエンジンに片バンクずつKKK製k16型タービンとインタークーラーを装着してツインターボ化。最高出力408psで、駆動方式は4WD。
・ターボ|2000万−3000万円
●カレラRS(1995年発売):専用のM64/20型自然吸気3.8リッターエンジン(最高出力300ps)を搭載。ボディ補強をおこなうとともに、後席の省略やトリムの簡略化、遮音材や防錆のためのアンダーコートを最小限にするなどして軽量化されている。
・カレラRS|「価格応談」が大半なため相場不明
●カレラ4S(1996年発売):ターボ用のワイドボディに加え、ブレーキその他にもターボ用の部品を流用した4WDモデル。
・カレラ4S|1300万−1600万円
●ターボS(1996年発売):911 GT2から流用された430psのM64/60R型エンジンを搭載する、ターボの高出力バージョン。
・ターボS|「価格応談」が大半なため相場不明
●カレラS(1997年発売):1997年のみ製造されたワイドボディを有するカレラで、日本市場限定モデル。センターで分割されたエンジンフードは「356B」のオマージュ。
・カレラS|1000万−1500万円
・カレラS ティプトロニックS|1100万−1300万円
●1993年 ポルシェ 993型「911」
ネオクラシックブームの影響で相場は世界的に高騰しており、とくにカレラRSやターボ、ターボSあたりが極端に高値となっている993型ポルシェ911ではある。
しかし、「往年の911と新世代911の端境期」に誕生し、両者の魅力が絶妙にブレンドされている993型は、コンディションさえ良好であれば今後も資産価値を増していくことは間違いない。そしてそもそも資産価値うんぬん以前の“精神的な悦び”を、乗る者に与えてくれるクルマだ。
相場は鬼のように高騰しているが、役モノ以外はまだ「宇宙空間」にまでは達していない。無論、無理をする必要などないが、もしも買える状況にあるのであれば──ぜひ手に入れていただきたい。
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