なぜ日産「フェアレディZ」をSUV化? きっかけは欧州文化? 異色コラボ実現の理由とは
日産「フェアレディZ(Z34型)」をベースに本格オフロード仕様かつクロスオーバー化したモデルをタイヤメーカーの横浜ゴムが制作しました。なぜ、スポーツカーであるフェアレディZをSUV化したのでしょうか。
異色コラボが誕生したきっかけとは
近年、さまざまなモデルが樹脂製フェンダー装着や車高アップなどをおこない、クロスオーバー化(SUV化)を遂げています。
今回、タイヤメーカーの横浜ゴムは、日産「フェアレディZ」とSUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR」のコラボレーションによるスタイリッシュかつ本格オフロード仕様のオールラウンドスポーツカー「Z-Adventure」を制作したといいますが、どのような経緯で誕生したのでしょうか。
このZ-Adventureは、東京オートサロン2021(新型コロナウイルス感染症拡大により開催中止)での発表に向けて制作したもので、2021年1月17日の「TOKYO AUTO SALON 2021/オートサロンTV」でお披露目されました。
Z-Adventureのコンセプトは、1984年にクロカン四駆が主流だったダカールラリーに参戦し、大差で優勝した「ロスマンズ・ポルシェ953」です。
同車をオマージュし、オフロードツーリングを楽しんだ後に高級ホテルのエントランスに乗り付けられるようなオシャレで遊び心を忘れないジェントルな大人のためのオールラウンドスポーツカーを目指して制作されました。
カスタムポイントは未舗装路ではセダンのラリーカー並み、オフロードでも四駆SUV以上の走破性能を確保しつつ、スポーツカーとしてのシルエットを壊さないデザインを実現した部分です。
足元には大口径33インチのオフロードユーザー向けタイヤ「GEOLANDAR M/T G003」とラリー・ダートトライアル用アルミホイール「ADVAN Racing RCIII」を装着し、さらにレース用サスペンションやブレーキキャリパーを採用。
また、Baja(バハ)仕様のガードシステム、ウインチやサンドラダーなどレスキューアイテムを装備しオフロード対応力を高めています。
安全性と快適性も考慮し、室内にはリクライニングバケットシート、6点式シートベルト、4点ロールバー、エアバッグ付きステアリングを装着。
トレーラ牽引も可能でラゲッジスペース不足を補い、バイクやスノーモービルなど遊びアイテムも運べるといいます。
Z-Adventureの制作背景について、横浜ゴムは次のように説明しています。
「クルマ先進国の欧米では少し生活に余裕のできた多くのクルマ好きが晩年にオフロードツーリングを満喫しています。
従来こうしたシーンではクロカン四駆が一般的でしたが、その後SUV化が進み、さらにそのSUVでも、よりスポーティな方向に進化している流れから『純粋なスポーツカーの本格オフロード仕様車を作ってみよう』という発想で『Z-Adventure』は生まれました。
今後はモータースポーツや試乗会などの各種イベント、横浜ゴムオウンドメディアやさまざまなメディアでの露出を通じて、クルマ好きの大人のためのニューカスタムスタイルとして広く提案していきます」
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国産スポーツカーを格オフロード仕様に仕立てた今回のZ-Adventure。すでにナンバーも取得しているため、実際に公道も走行可能です。
実際に、街中やオフロードで走る姿を見かける機会もあるかもしれません。
元はラリーにも参戦してたしね、スカイラインの原点はプリンス時代に遡るとGTよりGLやTIだし、こんなZもいいかも