本当の意味でグローバル化に挑戦? 世界で違うトヨタ「ランドクルーザー」の評価とは
200系はランクルシリーズの集大成?
しかし、200系を駄作と捉えるのは早計です。
「地上で最後に残るクルマ」という開発コンセプトを歴代で追求し続け、走破性と堅牢性、耐久性のすべての面において昇華したのが200系といえます。
キネティックダイナミックサスペンション(KDSS)やバリアブル・ギア・レシオ・ステアリング(VGRS)、マルチテレインセレクトは、トヨタテクノロジーの粋を集めたものであり、ほかの高級車が勝らない部分を多く持っています。
200系は、ある意味でランドクルーザーの集大成ともいえるモデルなのです。
とくにフェイスリフト後はデザイン的にもランドクルーザーらしさが戻り、日本でもそれなりに見られるようになりました。
細街路の多い日本では少々持て余すサイズですが、「走行距離は10万kmからが本番」といわれるランドクルーザーの耐久性は中古車になってもトラブルが少ないことを意味します。
また、リセールバリューも高いというメリットがあります。高いオフロード性能は、いつ起きてもおかしくない自然災害に対するリスクヘッジにもなります。
残念ながら新車で購入することは敵わなくなりましたが、今後、お買い得な中古車を探すというのも手ではないでしょうか。
2021年中には次期型ランドクルーザーが登場するといわれていますが、次期モデルはさらに高級化を加速させていると見られます。
ハイブリッド車が設定されるようですから、価格もさらに高くなることでしょう。
かつては「いつかはランクル」などといわれたクルマは、さらに高嶺の花となるかもしれません。となると、200系の中古車がますます気になるところです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
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