超高級SUV「カリナン」をやり過ぎチューニング! スポーフェック流ロールス・ロイス・カスタムとは

ロールス・ロイスをカスタムすることは、それ自体が「やり過ぎ」な行為だ。この「オーバードース」をチューニングのキーワードにしたノビテック・グループの一部門である「スポーフェック」が手がけた「カリナン」を紹介しよう。

いきすぎたカスタムはスタイルとなる

 Overdose(オーバードース)という言葉がある。普段はあまり良い意味で使う言葉ではない。これは薬の過量服用による薬物中毒などを表す言葉だからだ。

 だがこのオーバードースを、堂々とチューニングのキーワードに使ってみせたブランドがある。

オーバードースフレアーと呼ばれるオーバーフェンダーをまとったスポーフェックの「カリナン」
オーバードースフレアーと呼ばれるオーバーフェンダーをまとったスポーフェックの「カリナン」

 ドイツのノビテック・グループの一部門である「スポーフェック」が、まさしくオーバードースな1台をリリースした。

 このディビジョンが担当するのは、ロールス・ロイスのチューニングである。最新作はSUV「カリナン」、しかもそのハイパフォーマンス・バージョンである「ブラックバッジ」をベースに、ニューモデルを製作、いやオーバードースしてみせたという。

 世界でもっとも高級なSUVともいえるカリナン、そのブラックバッジは比較的若い年齢層のカスタマーに支持されるモデルだが、すでに十分にスポーティなこのSUVをさらに魅力的な存在とするにはどうしたらよいのか。

 スポーフェックのスタッフはオーバードースの方法を探った。

 そしてまず開発をスタートさせたのは、搭載される6.75リッターV型12気筒エンジンの燃料噴射と点火プログラムを一新し、同時にブースト圧も向上させ、より大きなパワーを得ることだった。

 結果的にはオリジナルのブラックバッジ比で100ps以上高性能な707psの最高出力と、1060Nmの最大トルクを得ることが可能になった。

 これにより大柄なボディでありながら、0−100km/hは4.6秒にまで短縮。最高速度はリミッター制御による250km/hと変わらないが、2.7トン級SUVが、オーバー200km/hでハイウェイを走る姿は圧巻というほかはない。

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