なぜスペアタイヤ減少? パンクは修理キットで対処出来るのか
かつて、多くのクルマに搭載されていた「スペアタイヤ」は激減しており、代わりにパンク修理キットが普及しています。なぜスペアタイヤが減少してパンク修理キットが増えたのでしょうか。
パンク修理剤があればスペアタイヤなんて要らない?
現在では新車を購入すると、スペアタイヤ(予備タイヤ)の代わりにパンク修理キットが搭載されることが多くなりました。
非常時にタイヤ交換ではなく簡易的にパンクを修理出来ることはユーザーとしてもメリットと考えられますが、なぜスペアタイヤが減少して、修理キットに置き換わっているのでしょうか。
スペアタイヤは、パンクやバーストなどの際に応急処置で使用するタイヤとなり、使用用途などにより「テンパータイヤ」と呼ばれることもあります。
スペアタイヤとテンパータイヤの違いは、スペアは純正で装着されているタイヤと同じタイヤで交換後にそのまま走行可能ですが、テンパーはあくまでも応急用のタイヤという形で使用されます。
スペアタイヤを搭載するクルマが減少している要因として、かつて車検時の検査項目として必須とされていた「スペアタイヤの搭載」が、市場動向などの変化によって廃止されたことが挙げられます。
また、スペアタイヤが無くなることで、昨今のクルマに求められる要素として重要な「燃費向上のための軽量化」「室内空間の自由度向上」などがメリットとなり、自動車メーカーはスペアタイヤの搭載を減らし、オプション設定とするなど変化を遂げてきました。
そうした背景のなかで、パンク修理キットを比較的に早い段階で市販車に導入したのがスズキ「パレット」だといわれます。
パンク修理キットを採用した理由について、スズキは次のように説明します。
「収納スペースの向上やパンクの頻度が減っていたということが採用理由のようで、2008年1月に登場した「パレット」がスズキ初となります。
スズキ車ではいまでも多くの車種に、スペアタイヤのオプションを設定しています。
さまざまユーザーの要望に答えられるほか、『ジムニー』ではリアにスペアタイヤを搭載しており、それ自体が外観デザインの特徴となっていることもあります」
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パンク修理キットの内容は、商品によって異なるものの基本的に修理剤、修理道具が入っており、価格帯が上がると簡易コンプレッサーが付属します。
また、スプレーボトルタイプでは、ボトル内にパンクした際の穴を埋める修理剤とガスが入っています。
タイヤバルブから修理剤とガスを同時に入れ込むだけで、穴を埋めて空気圧も高める仕組みですが、修理をする際にはタイヤ内の修理剤の除去に手間がかかることがあるようです。
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