脱ペーパードライバー! 久々の運転で気を付けたい6つのポイントとは

スピードを出すことよりしっかり停止することを意識

●車両感覚を身につける

 ペーパードライバーや初心者にとって、もっとも苦労するといわれるのが「車両感覚」です。

 最近ではバックモニターやコーナーセンサーなどを装備するクルマも増えていますが、バック駐車や方向転換などをスムーズにおこなうには「車両感覚」が重要になってきます。

 そこで活用したいのが、ピラー(ルーフを支える支柱)です。

車両感覚をつかむことがポイント
車両感覚をつかむことがポイント

 セダンを例にすると、フロントウインドウの左右から生えているのが「Aピラー」、前席と後席の中間にあるのが「Bピラー」、ルーフ最後尾を支えながら強度を確保するため(たいていは)太くなっているのが「Cピラー」です。

「着座位置や形状によって誤差はありますが、ウインドウから見える周囲や道路・ラインとピラーとの位置関係を把握できれば、車両感覚は掴みやすくなります。

 右ハンドルかつ左側通行の日本では、左側のタイヤの位置はフロントウインドウの中央よりやや右寄りあたりの延長線上になるイメージです。

 またAピラーの下部分に位置するドアミラーから横方向に延長線を引いたあたりがクルマ前方の先端あたりと同じ距離になり、助手席側のBピラーの左下端は助手席側の後輪の延長線といった具合に、おおよその位置関係はどんなクルマでもほぼ一緒になっています」(元教官)

 運転に不慣れな人に多いのが、走行していると左右どちらかに寄り過ぎてしまうことですが、車両感覚を覚えておけば車線の真ん中を走行できるようになるそうです。

●メリハリのある運転を心がける

 久しぶりに運転する人は、スピードに対する恐怖もあってアクセルをあまり踏まない傾向があります。

 また、実際の走行ではタイミングの遅れから、ステアリング操作やブレ―キングなどのペダル操作も急になりがちです。

 スムーズに流れに乗れる運転になるには、どんなところがポイントなのでしょうか。

「運転にメリハリをつけることがポイントになります。アクセルを踏むなら必要な速度まで加速する、曲がるなら手前からしっかり減速してハンドルを操作するということです。

 ただし、このメリハリは急に大きな動作をすることではありません。スムーズな運転とは、周囲のクルマに迷惑をかけない、周囲のクルマから次の行動が予測しやすい動きをすることです。

 自分では安全運転のつもりでも、周囲より明らかに遅い速度しか出ていなかったり、曲がるのか曲がらないのかはっきりしないハンドル操作は危険です。

 そのためにも『きっかけは早く、動作は大きくゆっくり優しく』を意識して運転してください」(元教官)

●一定の力でブレーキを踏む

 また、運転でもっとも難しいのがブレーキ操作だといわれています。早めにペダルを踏みはじめているのになかなか速度が落ちず、最後に強く踏むことで急停車するいわゆる「カックンブレーキ」を防ぐコツはあるのでしょうか。

「ブレーキの踏みはじめはジワッと優しくが基本ですが、ポイントは道路上のどのあたりでどう止まりたいのかを瞬時に判断することです。その距離感を一定の踏力で止まれるように意識してペダルを踏み込みます。

 この一定というのが大きなポイントで、実際は手前で止まりそうなら弱めるなどの微調整で済ませられるようになり、自分が考えた位置で停車できるようになります。一定の踏力で操作する感覚を身につけましょう」(元教官)

※ ※ ※

 ペーパードライバーにとって、慣れない運転はドキドキするものです。しかし、クルマは運転しないと上手くなりません。苦手だからと避けるのではなく、なるべくたくさん運転をして徐々に慣れていきましょう。

 そのためにも、着座姿勢やスイッチ類などの事前確認、車両感覚のつかみ方や一定の力でブレーキを踏むことなどを意識すれば、スムーズな運転ができると思います。

【画像】エンジンのかけ方を忘れた!? 「ペーパードライバーあるある」とは(17枚)

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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