四半世紀前のモデルでも意外とイケてる? 25年前にデビューした車5選
終焉を迎えるモデルと歴史が始まったモデル、2台のコンパクトカー
●トヨタ5代目「スターレット」
トヨタの現行モデルでエントリーカーといえば「ヤリス」がありますが、その先祖となるモデルが「スターレット」です。
ステーレットの名が誕生したのは、1973年に「カローラ」より小型の大衆車「パブリカ」の、スポーティな上級グレードとして誕生した「パブリカスターレット」からで、2ドアと4ドアセダンをラインナップ。
その後、1978年には2BOXボディの2代目が登場して車名をスターレットに改められましたが、当時のライバルはFF化が進み、旧来のFR車だった2代目は室内の広さで不利になりました。
そこで、1984年にはすべてを一新してFFとなった3代目へが発売され、さらに1989年に登場した4代目ではさらに高性能化が図られます。
1996年に誕生した5代目は4代目からキープコンセプトとされ、全体的に丸みを帯びたスポーティな外観が特徴の3ドアと5ドアハッチバックのボディを設定。
エンジンは1.3リッター自然吸気が基本で、1.3リッターターボエンジンを搭載した高性能グレードの「グランツァV」もラインナップし、ベーシックなモデルからホットハッチまでさまざまなニーズに応えました。
しかし、1999年に次世代のコンパクトカーとして初代「ヴィッツ」が登場し、スターレットは消滅。ところが、2021年に南アフリカで発売させるベーシックカーにおいて、スターレットの名が復活しました。
●マツダ初代「デミオ」
マツダは1990年代初頭のバブル崩壊後に経営状態が急速に悪化し、1996年にはフォード出身の新社長が就任するなど、フォードの傘下となって経営の立て直しを図りました。
その1996年にマツダ初代「デミオ」が誕生。同社が製造していたフォード「フェスティバ」のコンポーネンツを流用して、短期間・低コストで開発した小型ステーションワゴンです。
全長3800mm×全幅1650mm×全高1500mm(ルーフレール付きは1535mm)のコンパクトボディながら、ルーフラインを水平基調にデザインすることで、大人4名がゆとりをもって乗車できる広い室内空間を実現。
また、リアシートを倒して荷室を拡大すれば、ショートワゴンならではの高い収容力も持っていました。
エンジンは最高出力100馬力の1.5リッター直列4気筒、または83馬力の1.3リッター直列4気筒を搭載。決してパワフルではありませんが、実用には十分な性能を確保しています。
実用性を重視した初代デミオは、中級クラスのクルマからの乗り換えや、運転のしやすさもあって軽自動車からの乗り換えなどのニーズから、幅広い層に受け入れられてヒットを記録。
デミオのヒットによってマツダの経営状況は改善し、同時に販売チャネルの統合と車種整理をおこなうことで、経営のスリム化が図られ、その後も順調に業績は回復。2015年にはフォード傘下から脱却しました。
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25年という歳月で、クルマは大きく進化しました。とくに環境性能や安全性能は飛躍的に向上したといえます。
例えば、当時はまだトヨタ「プリウス」はデビューしておらず、ハイブリッド車が普及することなど想像すらできませんでした。
次の25年でクルマはさらに進化することは確実ですが、その時は内燃機関のクルマを懐かしむことになるかもしれません。
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