ランボとヴェルサーチェのコラボが1920万円! 安すぎる「ムルシエラゴ」の仕様とは?
山本耀司とコラボレーションした「アヴェンタドール」が2020年に発表されたが、先代の「ムルシエラゴ」では、イタリアのブランド・ヴェルサーチェとのコラボモデルがあった。バブル期に日本で一世を風靡したヴェルサーチェ仕様ランボの予想外の落札価格とは?
ランボルギーニとヴェルサーチェのダブルネームに価値はあるのか?
2010年代以降のスーパーカー専業メーカーでは、市販モデルをベースとするワンオフ、もしくはごく少数ロットのスーパーカー/ハイパーカーを新規製作するのがトレンドとなっている。しかしその直前、2000年代には一見畑違いとも映るアパレル系ブランドとのコラボレーションがおこなわれる事例もあった。
●2008 ランボルギーニ「ムルシエラゴLP640−4クーペ ヴェルサーチェ」
この「自動車ブランド×アパレルブランド」のプロダクト展開は、古くは米リンカーンと「ジバンシィ」あたりに始まり、近年ではフィアット「500」と「グッチ」、メルセデス・ベンツと「ジョルジオ・アルマーニ」、あるいはマセラティの「エルメネジルド・ゼニア」および「フェンディ」など、数多くのコラボモデルが誕生している。また日本車においても、かつては日産「ローレル」で2世代にわたってリンカーンと同じ「ジバンシィ」バージョンが設定されたことを懐かしく思われる方も多いに違いない。
この潮流は、今世紀にはスーパーカーの領域にも、数こそ少数ながら進出。ブガッティ「16.4ヴェイロン」でも、仏「エルメス」とのコラボモデルが少数製作されたが、やはりこの「スーパーカー×ハイブランド」カテゴリーにおける代表格として挙げたいのは、ランボルギーニ「ムルシエラゴ」の後期型「LP640-4」をベースに、伊「ジャンニ・ヴェルサーチェ」とのコラボで限定生産された「ムルシエラゴLP640-4ヴェルサーチェ」である。
2006年10月のパリ・サロンにて、パーソナリゼーション・プログラムのショーモデルとして発表されたLP640-4ヴェルサーチェは、ショーに登場した白い「ビアンコ・イシス」のほか、ブラック基調の「ネロ・アルデバラン」と合わせて20台が限定生産されたといわれており、2008年にはロードスター版がクーペに代わるかたちで登場している。
いずれも圧倒的に生産台数の少ないリミテッドエディションゆえに、現在のコレクターズカー・マーケットに「For Sale」が出る機会は非常に限られているのだが、先ごろクラシックカー/コレクターズカー・オークション業界最大手のRMサザビーズ欧州本社が開催した「PARIS」オークションに、2008年生産のムルシエラゴLP640-4ヴェルサーチェが出品され、ファンの話題を集めることになった。
ムルシエラゴはたとえスタンダードであっても、誰もが認める生粋のスーパーカーである。したがって、もちろんマーケット評価も充分に高価なのだが、いかにも「この時代」を物語るような限定エディションには、どれだけの上乗せが為されるのか? ランボルギーニとヴェルサーチェ、双方のファン注目のオークションレビューを届けよう。
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