元祖高級SUV「レンジローバー」は330万円から! クラシックレンジの魅力とは?

オフロード性能を売りにするSUVは多く販売されているが、その元祖といえるのが「レンジローバー」だ、高級感と走破性の融合という、基本思想は最新型でも受け継がれている。登場から50年以上経つこのクラシカルなオフローダーが、いまなお中古市場で人気な理由はなんだろうか。

現代のラグジュアリーオフローダーはここから始まった

 英国ランドローバー社のSUV「レンジローバー」。その特徴というか「そもそものコンセプト」をもしも端的に表すなら、それは「最大級の勇気と、最高級の洗練とのマリアージュ」ということになるはずだ。そうであるがゆえにレンジローバーは、その身に勇気と洗練とを併せ持つ紳士あるいは淑女にこそ似合うクルマに育ったのだ。

 現在は2013年登場の第4世代が販売されているレンジローバーだが、その初代が登場したのは今からさかのぼること約50年前、1970年のことだった。

●1970年 ランドローバー「レンジローバー」

1970年に登場したランドローバーのフラッグシップモデル。1995年には2代目が発売され、3代目ではモノコックシャシを採用し一新された
1970年に登場したランドローバーのフラッグシップモデル。1995年には2代目が発売され、3代目ではモノコックシャシを採用し一新された

 初代レンジローバーの前身的存在は、英国ローバー社が1948年に発売した「ランドローバー」という屈強なオフロード車。これが現在の「ディフェンダー」に続いているわけだが、とにかくこの「LAND=大地の/ROVER=放浪者」と名付けられたモデルは抜群の悪路走破性能を誇り、英陸軍の特殊部隊SAS(Special Air Service)の軍用車にも採用された。

 そしてランドローバーの本格的な悪路走破はそのままに──というかランドローバー以上の悪路性能を備えつつ、同時に「ラグジュアリーカーと何ら変わらぬ快適性も備えたクルマ」を目指して開発されたのが、1970年登場の初代レンジローバーだった。

 2020年の今でこそ「悪路も走れるプレミアムSUV」というコンセプトはある意味大衆化しているが、当時はそういったコンセプトのクルマなど皆無。初代レンジローバーこそが、今日隆盛をきわめているジャンルを「作った」のだ。

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