軽王者「N-BOX」の電動化はいつ? ホンダの電動化戦略の行方はいかに
ホンダは、2021年2月9日に「2020年度第3四半期決算および通期見通し」を発表。このなかで、軽自動車の電動化についても触れていますが、軽自動車市場で6年連続の販売首位を誇る「N-BOX」の電動化はどうなるのでしょうか。
人気軽自動車のN-BOX、電動化はどうなる?
2021年2月9日、ホンダは「2020年度第3四半期決算および通期見通し」を発表。このなかで、軽自動車の電動化についても触れました。
ホンダは、軽自動車市場で6年連続の販売首位を誇る「N-BOX」をラインナップしていますが、どのように電動化に向かっていくのでしょうか。
2020年10月26日、第203回臨時国会の所信表明演説において、菅首相は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言。
その後、「2030年代半ばまでに純粋なガソリン車/ハイブリッド車の新車販売をやめ電動車のみにする目標」が各社から報道され、大きく話題となりました。
軽自動車、車体価格や維持費の安さやコンパクトなボディサイズなど手が届きやすいクルマとして、現在の国内新車市場で約4割のシェアを誇っています。
とくに、地方では無くてはならない移動手段のひとつとして軽自動車は重宝されていますが、軽自動車が電動化するとどのような影響が考えられるのでしょうか。
前述のホンダの決算発表時に四輪全体の電動化について、同社代表取締役副社長・倉石誠司氏は次のように説明しています。
「世界的な環境変化や社会情勢を踏まえると電動化は待ったなしの状況と我々も認識しています。
ホンダは現在、ハイブリッド車(e:HEV)を中心としたパワーユニットの拡大に努めています。2030年には四輪販売の3分の2を電動化するという目標に取り組んでいます。
一方で、ホンダとしては地域にあった電動化を進める考えで、北米ではGMとの協業、中国ではCATLとの協業を進めています。
自社開発も含めて適材適所の考えを踏まえて、最適な方法を選択していきたいと思っています。
軽自動車の電動化については、現在具体的には説明できませんが、全体として電動化は加速しなければいけないので、軽自動車についても同様に考えています」
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また、ホンダの軽自動車「N-BOX」や「N-ONE」の開発責任者・宮本渉氏は次のように説明しています。
「軽自動車の電動化は国としての環境対応に大きく影響を受けるので、完全なEVなのか、マイルドハイブリッドなのかなど不透明な状況です。
いずれにしても、今後の動向によっては基本仕様に何らかの影響は避けられないと考えます」
今後、軽自動車の電動化は国産メーカー各社が進めていく商品展開となりますが、軽自動車のメリットである費用面(購入・維持)と電動化ゆえの価格上昇のバランスがどのようになるのかがポイントといえそうです。
ホンダにはIMAと言うマイルドハイブリッドのシステムがありましたが、価格帯も制約が大きい軽自動車には、いきなりBEVにするよりは、e:HEVよりも低コストで重量増も少ないIMAが最適だと思います。
また、規格も欧州で主流の48Vのものにすることで、以前のIMAよりは低コスト化できるのでは?と思うのですが、実際のところはどうなんでしょうね?