「リコール」って悪いこと? 年間400件超の不具合発覚!? 対象になったらすべきこととは
所有するクルマがリコール対象になったらどうすればいい?
リコールが実施されるのは、新型車の発売直後だけに限ったことではありません。数年が経過しないとわからないような不具合も少なくないため、発売から何年も経ってリコールされることも多々あります。
もし自分のクルマがリコールの対象となった場合、どうなるのでしょうか。
リコールが届出されると、メーカーと国土交通省からプレスリリースが発表され、公式サイトでも情報公開がおこなわれます。
ニュース記事はこれらを参考に作られるのですが、リコールの規模や車種によっては大きく扱われるものもあれば、あまり取り上げられないこともあります。
所有するクルマがリコール対象車に該当する場合は、オーナーにはディーラーからDMや電話、メールなどでリコールの通知がきます。
これらの連絡に気付かない、あるいは中古車で前オーナーがリコールの改修措置を受けてなかったとしても心配はいりません。
メーカーの公式サイトや国土交通省の自動車のリコール・不具合情報サイト、消費者庁のリコール情報サイトにリコール届出一覧と検索システムがあり、いつでも情報をチェックできるようになっているからです。
検索には車台番号などを打ち込む必要があるので、車検証を手元に用意してからアクセスすれば確認できます。
DMやメールで、あるいは自身で検索してリコール対象であることを知ったら、まずはディーラーへ連絡します。
その際にどうすればいいかの説明を受けますが、多くの場合はディーラーに入庫することになり、その予約を取ることになります。
そして、予約の日時に入庫して改善措置を受ければ完了です。
もしリコールの通知がきても無視し続けた場合、いったいどうなるのでしょうか。
首都圏のディーラーに勤務する営業マンは次のように話します。
「リコールになるということは保安基準に適合しなくなる、またはそうなる可能性があるということです。
ユーザーにはクルマが保安基準に適合するよう点検・整備する義務がありますので、リコールを受けなかったことが原因で事故が起きた場合は、ユーザーが責任を問われる可能性があります。
また、不具合の箇所によっては、リコール対応をしていないと車検に通らないことがあります。
タカタ製エアバッグの不具合が大々的にニュースにもなりましたが、未改修の場合、いまは車検を通すことができなくなっています。
また、リコールには至らないまでも看過できない不具合は、『改善対策』または『サービスキャンペーン』としてユーザーに通知させていただくことがあります。
リコールはもちろんですが、こちらもできる限り受けることをお勧めいたします」
※ ※ ※
リコールは不具合があるために実施されるものなので、ないにこしたことはありません。
しかし、2020年のリコール件数が400件(商用車・二輪車含む)を超えたように多くの製造物には過誤があり、逆にいえばリコールの届出をしているということは、そのメーカーは正直に申告・対応しているとも受け取ることができます。
単純に「リコール=悪」と決めつけるのではなく、購入時よりもクルマが安全な状態にアップデートされると考え、リコールに該当する場合は早めに改善措置を受けるようにしましょう。
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