新車時2億5000万円のマクラーレン「スピードテール」は中古車だといくらになる?
オークション市場では未知数となる『スピードテール」の最低落札価格は?
リアミッドに搭載されるエンジンは、4リッターV型8気筒ツインターボである。
これはP1からの改良型でシリンダーヘッドの冷却効果向上やピストン設計の改良で、750ps以上を発揮することを可能とし、さらにマクラーレンのフォーミュラーEテクノロジーグループが開発したエレクトリックモーターとバッテリーを組み合わせ、これで312psを提供する。システム全体の最高出力は生産型で1070psというのが、マクラーレンからの正式な発表値になる。
参考までに0−300km/h加速は13秒ジャスト。最高速は先述のとおり403km/hを実現している。ちなみに新車価格は175万ポンド(邦貨換算約2億4900万円)からだが、すでに106台のすべてが完売している。
●2020 マクラーレン「スピードテール」

RMサザビーズのアリゾナ・オークションに出品されるスピードテールは、106台中36番目に製作された個体である。
2020年7月に発注され、同年秋にアメリカのフィラデルフィアのマクラーレン・ディーラーに納車された記録が残っている。
ボディカラーはヘリテージ・アトランティック・ブルーと呼ばれる、MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)のオーダーメイド色だ。ボディサイドのピンストライプとのコンビネーションで、雰囲気はかなりスポーティな印象に仕上がっている。
インテリアのフィニッシュも、MSOによってヴィンテージタンアニリンレザーやアルカンターラで、美しく仕上げられ、ゴージャスなテイストだ。
走行距離はわずかに30マイル(約48km)。スピードテールは、発表前にはすでにソールドアウトだったため、欲しくても購入できなかったスーパーリッチは数多い。
RMサザビーズが掲げた最低落札価格は、350万−450万ドル(邦貨換算約3億6000万−4億7000万円)。新車オーダー時のパーソナライゼーションにどれほどの金額がかかったかは定かではないが、エスティメートに1億円もの幅が設けられているのは、まだスピードテールがオークション・マーケットでの取引がほぼ皆無であることも関係しているのだろう。
スピードテールの購入を切望しても購入できなかったスーパーリッチにしてみれば、新車同然のスピードテールをすぐに手に入れる最後のチャンスかもしれないため、落札価格がどこまで上がるか予想しにくいということもある。いくらで落札されるのか楽しみである。









































