世界に誇れる至高のモデルたち! 唯一無二の存在といえる日本車5選
日本独自の規格である軽自動車のなかでも異端な2台とは
●スズキ「ジムニー」
現在、軽自動車は日本でもっとも売れているクルマで、とくにハイトワゴン、トールワゴンといったジャンルのモデルは各メーカーの主力商品となっています。
一方、同じく軽自動車のなかでもスズキ「ジムニー」は、そうした大ヒットモデルとは一線を画する存在です。
初代ジムニーは1970年に軽自動車初のクロスカントリー4WDとしてデビューしました。ラダー(梯子型)フレームに別体のボディを架装し、足まわりは前後とも堅牢なリジットアクスルを採用。4WDシステムは手動で切り替えるパートタイム式で、超小型軽量ボディながらつくりは本格的なクロスカントリー車そのものです。
悪路走破性能の実力も高く、レジャー用だけでなく土木現場や山間部での荷物の運搬など、プロの道具として信頼され、これまで代を重ねてきました。
現行モデルのジムニーは2018年7月に登場した4代目で、20年ぶりのフルモデルチェンジが大いに話題となり、発売と同時にヒットを記録。
搭載されるエンジンは64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボで、低回転域から力強いトルクを発生し、街中からオフロードまで優れた走行性能を実現。
フレームの構成やサスペンションの形式は初代から継承し、4WDのトランスファーはレバーでの切り替え方式に回帰するなど、信頼選を重視しています。
一方で、滑りやすい路面で駆動力を確保する「ブレーキLSDトラクションコントロール」や、急な下り坂などでブレーキを自動制御する「ヒルディセントコントロール」、衝突被害軽減ブレーキに代表される先進安全技術を標準装備するなど、技術的な進化も遂げました。
ジムニーは日本だけでなく世界的にも話題となり、4代目は海外でも、日本仕様の「ジムニーシエラ」と同等のモデルが展開されています。
●ホンダ「S660」
1990年代の初頭、スズキ、ホンダ、マツダから本格的な軽スポーツカーが発売されました。そのなかの1台がホンダ「ビート」です。
ビートは自然吸気ながら64馬力を発揮する660ccエンジンをリアミッドシップに搭載したオープン2シーターで、クイックなハンドリングやコントローラブルな4輪ディスクブレーキ、安定したコーナーリング性能など、本格的なスポーツカーといっていい仕上がりで人気を博します。
その後ビートは1996年に販売を終えますが、2015年に、再びミッドシップオープン2シーターの「S660(エスロクロクマル)」が発売。
外観はビートをオマージュしながらも、フロントフェイスやサイドビューはシャープな印象となっており、ルーフはソフトな素材のタルガトップを採用しています。
エンジンはN-BOXなどに搭載されている660cc直列3気筒ターボをベースに、専用のターボチャージャーを採用したことで、最高出力64馬力は変わりませんが、優れたアクセルスポンスを実現。トランスミッションは6速MTとCVTが設定されています。
また、コーナーリングの際に少ないハンドル操作でスムーズな車両挙動を実現する「アジャイルハンドリングアシスト」を、ホンダの軽自動車で初めて採用。
足まわりは前後マクファーソンストラットの4輪独立懸架で、フロントには260mmの大径ディスクブレーキが装着されたことが相まって、安全かつ安定したコーナーリング性能を実現しました。
なお、2020年1月のマイナーチェンジで内外装のデザインが一部変更され、装備の充実が図られました。
S660は軽自動車に分類されますが中身は完全にピュアスポーツカーで、これほどコンパクトなモデルは世界的にも貴重な存在といえます。
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最後に紹介した2台はどちらも軽自動車で、日本の道路環境を背景に独自の進化を遂げたモデルです。本来、軽自動車は日本以外の市場は考慮されていないのですが、ジムニーのように海外でも人気となる素質は十分にあるようです。
実際に、これまで軽自動車は何度も海外で販売された実績があり、ジムニーも2代目から海外で展開されました。また、現在もアジア圏でスズキ「アルト」が販売されていたり、かつての軽自動車をベースとしたモデルが販売中で、海外でも一定のニーズがあります。
近年は軽自動車の安全性能も向上していることから、今後はグローバルカーとして展開されるかもしれません。
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