なぜ「カーナビ産業」は衰退しない? スマホ普及でも販売堅調な理由とは
近年、スマートフォン用のカーナビアプリが普及したことで、「カーナビの売上が落ちている」という話が聞かれますが、実際にカーナビの売上は落ちているのでしょうか。
カーナビの販売台数はどのようになっている?
最近ではスマートフォンの普及により、インストールした地図アプリでこれまでのカーナビ同等の機能が使えるようになりました。
その一方で、カーナビの需要が減少傾向にありますが、実際にカーナビの売上は落ちているのでしょうか。
総務省によると、カーナビは日本の自動車産業における情報通信技術導入の成功例として世界中に知られています。
1980年代から徐々に普及され始めたカーナビは、1990年にはGPSが搭載され、自車位置精度が向上されていきます。
その後、1996年には渋滞や交通規制などの道路交通情報を、FM多重放送やビーコンを使ってリアルタイムにカーナビに届けるシステムが取り入れられ、道路の混雑状況が車内でも把握できるようになります。
2002年には通信モジュールを搭載したカーナビが登場し、徐々に多くのユーザーがカーナビを利用するようになります。
一般社団法人 電子情報技術産業協会が発表するカーナビの年間出荷台数を10年間隔で見ると、2000年に169万9000台だったのに対して、その10年後となる2010年には526万3000台と伸びています。
そして、直近3年での推移は、2018年が614万4000台、2019年が604万1000台とスマートフォンのナビアプリが普及しても年間600万台を維持しているのです。
しかし、2020年では11月時点で470万1000台となり、2019年11月時点で562万1000台だったことから一見減少傾向にあるように見えます。
2020年の出荷台数が落ち込んでいる要因として、一般社団法人 日本自動車会議所によると新型コロナウイルスの感染拡大による影響がカーナビ市場にも及んだことが大きいといいます。
2019年10月の消費税増税後からマイナス基調が続いていたなかで、外出自粛によって各販売店へ来店する客数が減少、販促活動の自粛もあり低迷に拍車をかけた形となったようです。
また、各自動車メーカーが生産数を減らしたことに伴い、新車装着向けが落ち込んだため、需要が低迷してしまったことも2020年の出荷台数が落ち込んだ理由だといいます
こうした状況下のなかで、近年のカーナビ販売動向はどうなっているのでしょうか。カー用品店のカーナビ担当者は次のように話します。
「巷ではスマホの影響でカーナビの販売が落ちているといいますが、そんなことはないと思います。
実際にスマートフォンでナビ機能を使えたとしても、オーディオなどはスピーカーから出力するためにクルマに受け側の機械が必要になります。
そのため多くの人は、カーナビを購入してオーディオと接続することや最近ではApple CarPlayまたはAndroid Autoをカーナビ画面で使用するケースが多いので、結局はカーナビを購入されています。
また、ディーラーでメーカーオプションやディーラーオプションのカーナビを購入する場合にはやはりそれなりの金額が掛かりますが、その分で各メーカー独自の機能やサービスが使えるため、市販品は以前よりも売りづらくなっている印象はあります。
ただし、モニターサイズでいえばまだ市販品のほうがインチ数が大きいこともあるほか、新車購入時にカーナビを装着していると『付加物』に該当するため、自動車税環境性能割の課税対象となります。
そのため、純正品にこだわらない人であれば後付でカーナビを装着したほうがお得かもしれません」
Googleマップは「オフラインマップ」機能があり、地図をダウンロードしておけば電話の電波が入らなくても、GPSの電波だけでナビができます。私は海外旅行に行く時はいつもこれでレンタカーでGoogleマップでナビしています。ローミングしなくて良いので経済的。流石に長いトンネルとかではロストしますが、トンネルを出れば戻るので問題なし。英語圏以外の国に行っても英語でナビしてもらえる(日本語だと地名の発音が変)ので、とても実用的です。北欧とか東欧でレンタカー借りるとまずナビ画面が理解できません。何よりスマホで目的地を設定するほうが検索手段が多くて圧倒的に楽。我が家のクルマはCarPlayが使えるナビが付いていますが、今後は車はカメラやセンサーに特化し、ナビはスマホでという時代にだんだんなっていくのではないでしょうか。
カーナビはやっぱり特化しているだけのことはある
スマホナビも良くなってきているが、追い抜くにはまだ時間がかかりそうだ
私は両方同時に利用することもあります。交通情報はgoogleが最近精度いいです。