トヨタ新型「ミライ」は極上の乗り心地! 高級感ある仕上がりはレクサス以上だ!

新型ミライは滑らか&無音で加速する

 プッシュボタンで起動。先代ミライはシステム立ち上げるエアポンプ音や高電圧コンタクタ(ブレーカー)の音など聞こえていたが、新型ではほぼ聞こえず。

 スピードに代表されるいくつかの情報は、フロントガラスに投影されるヘッドアップディスプレイに表示されます。

トヨタ新型「ミライ」
トヨタ新型「ミライ」

 興味深いのは表示部分までの距離感です。運転中は当然ながら遠方を見ています。ヘッドアップディスプレイの表示部分までの距離が短いと、その度に焦点を変えないといけない(目が自動的にやってくれますが)。

 その点、新型ミライはとっても見やすい“距離”に情報が出ます。

 メーターパネルや表示方法など紹介し始めたら取り扱い説明書みたいになっちゃうから割愛。

 Dレンジをセレクトして走り出しましょう。ブレーキを離すと滑らか&無音で走り出す(静かな環境だと車外からスピーカーによる幽霊音が聞こえる)。

 アクセルを踏んでも滑らか&無音で加速していく(グレードにより車内走行音を出すことも可能)。

 絶対的な出力は必要にして十分。異次元の加速を見せる最近の電気自動車のような速さを期待すると物足りないかもしれないが、新型ミライはアクセルを全開したら街中だと使い切れないほどです。

 追い越し加速もガソリン車よりレスポンスよく、1930kgという車重をイメージすると良い意味で驚く。けっこう軽快に走ります。ちなみに最高速は180km/hリミッターです。

 素晴らしいのが乗り心地。先代ミライは「センチュリー」に次ぐ上質な乗り心地を持っていた。

 新型ミライも同じく、センチュリーにこそ届かないまでも、クラウンやLSをハッキリ凌ぐ。

 クラウンとLSは、私(国沢光宏)なら即座にサスペンション交換を考えるが、新型ミライであればノーマルのままで納得出来るレベルです。

 気になる航続距離だけれど、街中を普通に走っていると100km/kgを超える。水素タンクの容量は5.6kgだが、安心して使えるのは5kgくらいまで。そう考えると、航続距離500kmはカタいと思う。

 実際、満充電時のメーター表示だと500km+α。都内を少し丁寧に走ったら120km/kgくらいまで伸びるため、上手な人なら600kmも可能です。

 クラウンは現行型でセダンを絶版にするといわれている。新型ミライに乗ると「これをクラウンの後継にすればいいのに」と思う。

 2年もすれば水素ステーションも大幅に増えていくだろう。となれば、新型ミライはクラウンより圧倒的に車格感が高く、なによりお買い得です。

 こんな質感あって最先端のパワーユニットを採用していて710万円スタートです。補助金はミニマムで117万3000円だから、実質的に592万7000円で買えます。

【画像】5人乗りのFR車になった! カッコよく進化したトヨタ新型「ミライ」(42枚)

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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