事故続発「ホワイトアウト」に遭遇したらどう対処? 雪の視界不良の危険性とは

強風と雪による視界不良「ホワイトアウト」によって起きたと見られる交通事故が、2021年1月19日に東北地方や北海道で相次ぎました。ホワイトアウトの発生による事故を防ぐために、道路管理者やドライバーはどのような対応をするべきなのでしょうか。

ホワイトアウトが原因と見られる事故が相次いで発生

 強風で積もった雪が舞い、視界が不良になることを、ホワイトアウトといいます。ホワイトアウトが原因とみられる交通事故が2021年1月19日、東北地方や北海道で相次いで発生しましたが、こうした事故を防ぐ方法はないのでしょうか。

道路のホワイトアウトに対する適切な対処法とは
道路のホワイトアウトに対する適切な対処法とは

 東北自動車道の事例を見ると、事故発生は午前11時50分頃。場所は、片側2車線の下り線、宮城県の古川インターチェンジと長者原(ちょうじゃはら)サービスエリアの間です。

 そこに、衝突した乗用車やトラックなど約140台が足止めされました。

 各種報道で事故現場の映像を見ると、140台のうち、乗用車数台がスピンした状態で止まっており、そこにタンクローリーや大型トラックが玉突き衝突している様子が分かります。

 テレビなどのインタビューで、その時間帯に同じ場所を走行していたドライバーは、古川インターチェンジの手前に「この先 地吹雪地帯」という看板があり、その前までは雪はほとんど降っていなかったが、地吹雪地帯に入るとホワイトアウト状態になった、と証言しています。

 NEXCO東日本によると、事故発生当時、地吹雪地帯は最高速度50キロ規制がかかっていたといいますが、こうした状況を俯瞰してみると、なぜ事前に通行止めにしなかったのかという疑問が浮かびます。

 地吹雪地帯という名称を使っているように、ここは東北自動車道周辺が平坦な農地で、過去にも強風が吹くことが多いことが分かっていたところです。

 気象情報によってこの日は強風となることも事前に分かっていました。むろん、ホワイトアウトがクルマの走行で極めて危険な状態であることも分かっています。

 さらにいえば、NEXCO東日本管轄では2020年12月16日から発生した新潟県内・関越自動車道での大雪による立往生、またNEXCO中日本管轄では2021年1月10日から発生した福井県内・北陸自動車での立往生で、気象変化に対応した事前通行止めの必要性を、道路管理会社、自治体、そして利用者、それぞれが強く認識したばかりです。

 NEXCO中日本・金沢支社長は1月18日におこなわれた福井県災害対策本部会議で、大雪の場合は除雪のため「予防的通行止めを今後は躊躇なく判断する」と説明したばかりでした。

 ここで問題となるのが、「判断基準」です。

 地吹雪の発生を正確に予測することは難しいのかもしれませんが、少なくとも道路側のカメラなど、または関係者による現場での目視による報告で、現場の状況変化はNEXCO東日本の交通管制側で把握しており、それによって最高速度50キロ規制をかけたはずです。

 それを通行止めにするとなると、関越道と北陸道での立往生の事案で露呈したように、自治体や警察と連携をかなりスピーディにおこない、状況によっては道路管理者の社内基準を超える決断が必要になります。

 近年、道路インフラ側には道路環境を把握するさまざまなセンサーが導入されていますが、最終判断の下すのはAI(人工知能)ではなく、人です。

 雪への対応だけではなく、気象変化に対する道路管理の在り方について今一度、関係各位での防災対策として議論を深める必要があると強く思います。

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