実はかなりお金がかかっていた!? 見た目に似合わず気合がスゴい車3選
スポーツカーや高級車といった高額なクルマでは、エンジンや足まわり、装備などに高いコストがかかっているのが一般的です。しかし、そうした高額なクルマでなくても、意外とお金がかかっていたクルマも存在。そこで、実は高コストだったクルマを3車種ピックアップして紹介します。
高級車じゃないけどお金がかかっていた意外なクルマを振り返る
一般的に高性能なスポーツカーや高級車といった高額なクルマでは、エンジンやサスペンション、ブレーキ、内装の仕上げ、装備、塗装など、さまざまな部分にお金がかかっています。
諸性能の向上だけでなくクルマとしての価値を高めるために、素材が吟味されたり精度の高い部品が採用され、なかには人の手によって仕上げるといった製造方法がとられることも珍しくありません。
一方で、それほど高額なクルマではないにもかかわらず、製造にお金がかかっていたクルマも存在。そこで、見かけによらず実は高コストだったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
●日産「マキシマ」
日産は1981年に「ブルーバード」をベースにした上級モデルの「マキシマ」を、北米市場で発売。日本でも1984年から「ブルーバードマキシマ」の名で販売を開始しました。
そして、1988年には3代目がデビューし、日本でもマキシマへと名前が変わり、独立した車種として展開します。
3代目マキシマは、外装に曲面を多用することで柔らかな印象を醸したスタイリッシュなアッパーミドルクラスのセダンで、日本では好景気という背景もあって人気となりました。
この、一見するとなんの変哲も無いように思えるセダンのマキシマですが、1991年のマイナーチェンジで登場した「マキシマ 3000SV」のエンジンが注目に値します。
そのエンジンは3リッター直列6気筒DOHCの「VE30DE型」で、4代目「フェアレディZ」や初代「シーマ」にも搭載された「VG30DE型」をベースとしていました。
もともとFR用に開発されたVG30DE型を、FFのマキシマに搭載するにあたって単に横置きに対応しただけでなく、マキシマのエンジンルームのスペースの問題から、シリンダーヘッドとバルブ駆動系(タイミングチェーンまわり)は新規で設計されています。
最高出力は195馬力を発揮し、マキシマの商品力を向上させることに成功しましたが、パワーの割にエンジン重量増という欠点もあり、1994年のフルモデルチェンジ時にFF/FRに共用することを念頭に新開発された、V型6気筒「VQ30DE型」エンジンにスイッチされました。
そのため、VE30DE型は3代目マキシマ以外には使われず、わずか3年間で生産を終了してしまいます。
VE30DE型はVG30DE型というベースがあったにせよ、たった1車種のために主要な部品が新開発されたことを考えると、とても贅沢なことではないでしょうか。
●トヨタ「プリウスα」
1997年に、トヨタは世界初の量産ハイブリッド車「プリウス」を発売。後にハイブリッド車の拡充を進め、さまざまな車種が発売されて現在に至ります。
そのなかの1台が2011年に登場した「プリウスα」で、3代目プリウスをベースにしたハイブリッド専用のステーションワゴンです。
バリエーションは大きく分けて2列シート5人乗りと3列シート7人乗りをラインナップし、大人がゆったりと座れる居住空間に、最大1070リッターの荷室容量を確保。
外観は3代目プリウスの意匠を踏襲し、空力性能を重視したスタイリッシュなフォルムを実現しています。
プリウスαは単にプリウスのボディを伸ばしただけのように思えましたが、実際には3列シート車はプリウスよりも早期にリチウムイオン電池を搭載するなど、技術的にも先進的でした。
3列シート車ではスペースを稼ぐ必要があったため、プリウスのニッケル水素電池ではなく、小型化が可能ながら高価なリチウムイオン電池が採用されたということです。
その後、プリウスαは2014年のマイナーチェンジでフロントフェイスが一新され、2017年には先進安全技術の充実が図られるなど改良がおこなわれてきましたが、2021年3月末に生産を終了すると正式にアナウンスされています。
初期型N-BOXの車検で代車に借りたけど、余りに乗り心地が違うのでビックリした覚えがあります。見た目は似ていても中身はまるで別物で、シートの出来が良く、いくら乗っても疲れない感じでした。普段N-BOXのかみさんが、交換したいと言ってました(笑)