とにかく安くハイパワー車が欲しい! 格安で狙える高性能車5選
異色のハイパワーステーションワゴンとSUV
●日産「アベニールGT4」
1990年代の初頭、スバル初代「レガシィ ツーリングワゴン」によって確立された高性能ステーションワゴン人気によって、スバル以外の各メーカーからもハイパワーなステーションワゴンが多数発売されました。
当時は2リッターターボエンジンというのが定番で、実用的なステーションワゴンとして誕生した日産「アベニール」にもターボエンジン+4WDで武装したスポーツグレードが存在。それが「アベニールGT4」です。
アベニールは商用モデルのライトバンとボディを共有するモデルとして1990年に初代が発売されると、使い勝手の良さとステーションワゴンブームの後押しもあり、スマッシュヒットを記録。日産ご自慢の4WDシステム「アテーサ」を採用したフルタイム4WDを搭載するなど、中身も見た目以上に洗練されていました。
そして、1998年に2代目へとフルモデルチェンジし、スタンダードモデルの「サリュー」シリーズと、スポーツ路線の「GT4」シリーズという2系統へと進化。
高性能モデルのGT4は全長4650mm×全幅1695mm×全高1490mmの「5ナンバー」サイズで、エンジンは230馬力を発揮する2リッター直列4気筒ターボ「SR20DET型」を先代から踏襲するかたちで搭載。アテーサ4WDを標準で採用し、オンロードでの走りを高めていました。
外観は比較的派手さを抑えた印象ですが、フロントバンパー下部から覗く前置きインタークーラーが高性能さをアピールしています。
中古車としてはGT4の物件数は少なめですが、40万円から60万円程度で入手可能で、日産が誇る名機、SR20DET型エンジン搭載車がこの価格帯で手に入るのは、かなりお買い得ではないでしょうか。
●三菱「エアトレック ターボR」
これまで「ジープ」や「パジェロ」といったオフロード性能に優れたクロスカントリーモデルをはじめ、優れた4WD技術を採用したモデルが多い三菱ですが、現在はクロスオーバーSUVを中心のラインナップとなっています。
この、現行ラインナップを先取りしたかたちで販売されていたSUVが「エアトレック」です。
エアトレックは、6代目「ランサー」のプラットフォームを使って開発された新時代のクロスオーバーSUVとして2001年に誕生。
当時はSUVという呼称が一般化しておらず、ミニバンの使い勝手とステーションワゴンのスポーティな走行性能に、オフロード性能を加えたコンセプトのモデルです。
搭載されたエンジンは2.4リッターのGDI(直噴)エンジンと2リッターエンジンを搭載し、駆動方式はFFか4WDを設定。
そしてシリーズのなかでも異彩を放っていたのが、「ランサーエボリューション」譲りの4G63型2リッター直列4気筒ターボエンジン搭載の「ターボR」というグレードです。
最高出力は240馬力に抑えられていましたが、フルタイム4WDを採用しており、全長4465mm×全幅1750mm×全高1540mmの当時としては大ぶりなボディながら優れた加速性能を実現。ちなみに、機械式立体駐車場の制限である全高1550mmを下回ることで、クロスオーバーSUVとしての使い勝手も重視されていました。
近年のクーペSUVに近いスタイリッシュなフォルムをいち早く採用したエアトレックは、商業的にヒットしなかったこともあり、中古車は激安で、ターボRでも50万円前後の価格帯が相場です。
ランエボ譲りのターボエンジンを搭載したSUVであり、しかもインパネシフト採用でウォークスルーもできる実用性の高さも併せ持っており、かなり魅力的な1台といえるでしょう。
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10年以上前のモデルでも十分な性能と耐久性があり、いまも普段使いするうえで問題はないでしょう。
しかし、新規登録から13年を経過すると自動車税が上がり、13年超と18年超の2段階で重量税も加算されるということを考えると、維持費の面で購入に二の足を踏んでしまう人も多いのではないでしょうか。
また、パーツの供給も消耗品は問題ありませんが、内外装の部品や樹脂パーツは欠品も増えているのが実情で、コレクターズアイテムアイテムになるようなモデル以外では、再生産は絶望的です。
日本は自動車生産では大国のひとつですが、古いクルマを維持する環境は良いとはいえず、自動車文化を継承するという面では厳しい国といえるでしょう。
確かに早いけど
燃費も最悪ぽいよね
乗るならソアラ