なぜ増えた? 3ナンバーでも「コンパクト●●」 人気コンパクトSUVのハッキリしない定義とは
昨今の国産市場において「コンパクトSUV」は確立されたジャンルといえます。また、コンパクトハイトワゴンやコンパクトミニバンなど「コンパクト●●」が乱立しています。そのなかで、コンパクトSUVの定義とは、どのようなものなのでしょうか。
まさに戦国時代!? コンパクトSUVはどこまでが「コンパクトなのか」
近年のクルマのジャンルには、以前からの軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、セダン、SUV以外に、「コンパクト」と名が付くものも増えています。
コンパクトハイトワゴンやコンパクトミニバン、コンパクトSUVなどが当てはまり、時代の変化と共にユーザーのニーズが細分化されることで、クルマも多様化しているのです。
では、現在の「コンパクト」とは、どのような定義なのでしょうか。
かつてであれば、軽自動車や5ナンバー車(俗にコンパクトカー)がコンパクトなサイズという意味がぴったりでしたが、最近ではそのボディタイプ内でのコンパクトも増えています。
軽自動車は「全長3.4m、全幅1.48m、全高2.00m、排気量0.660リッター」となり、小型自動車(5ナンバー車)は「全長4.70m、全幅1.70m、全高2.00m、排気量2.00リッター」という規格が定められています。
なお、俗にいう3ナンバー車は5ナンバー車のサイズを超えた乗用車が該当します。
このように、軽自動車や5ナンバー車のボディサイズのモデルをコンパクトとして称していましたが、昨今では衝突安全性やさまざまな装備類の増加、そしてグローバル市場での共通化によって、年々クルマのボディサイズは巨大化しています。
また、これまでのジャンル定義以外に、ユーザーの求めるニーズが細分化したことで、新たなジャンルが開拓されたことにより、前述のコンパクトハイトワゴンやコンパクトミニバン、コンパクトSUVが確立されました。
コンパクト●●が増えた背景について、国産自動車メーカーの担当者は次のように話します。
「これまでのジャンルでは、ボディサイズが小さくても『SUV』というひとくくりでした。
しかし、お客さまのニーズがより小さい物、扱いやすい物を求める傾向が強くなってきたことで、メーカー側としてもあえて『コンパクト』という部分を強調することで訴求するようになったことが、コンパクトSUVといった言葉が定着した要因だと思います。
実際にお客さまに説明する際にも、『これはSUVです。』というよりは『これはコンパクトSUVです。』と説明したほうが直感的にサイズ感がわかりやすいこともあり、販売側と購入者の双方にメリットがあります。
また、以前から各社にはミドル●●やラージ●●という呼び方がコンパクト●●以前からいわれていたこともあり、それらと差別化を図るためも積極的に使われるようになったのだと思います。
そのため、コンパクトSUVの定義となると曖昧な部分が多く、メーカーがコンパクトSUVとして訴求するかによって異なるのが実情です」
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現在の「コンパクト」という言葉は単純にボディサイズが小さいということではなく、それぞれのジャンルにおいて「小さいほう」という意味合いが強いようです。
欧州でのCセグメント以下を「コンパクト」と称し、数値的基準は全長じゃなかったかな?