ポルシェの原点「356」が3400万円! レストモッドで蘇るクラシックカーの価値とは

ポルシェマニアが最後に辿り着くともいわれている「356」。このおよそ70年も昔のクルマを、現代のテクノロジーでレストモッドした個体を紹介しよう。

元祖ポルシェといえば「356」

 RMオークションがオンラインで開催した、「オープン・ロード・オークション」に出品された、1台のポルシェ「356」を紹介しよう。

●1951 ポルシェ「356クーペbyロイター」

レストモッドでも、比較的オリジナルを尊重したモディファイが施されているポルシェ「356クーペbyロイター」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
レストモッドでも、比較的オリジナルを尊重したモディファイが施されているポルシェ「356クーペbyロイター」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 出品された356は、1951年という年式を考えても、完全なオリジナルというわけではなく、さまざまなテクニックを用いてレストアとモディファイをおこなった、いわゆるレストモッドの356である。

 実際にこの個体を製作したのは、数々の356を甦らせた実績を持つドイツのロイター、そしてカリフォルニア州リバーサイドにあるカルデックスの両社だ。

 ロイターにとって幸運だったのは、フロアパネルやエンジンフード、そしてドアがほとんど腐食のない、オリジナルのものであったことだ。

 そもそもポルシェ356はポルシェとVWとの間に締結された技術コンサルタント契約、そして販売の契約によって市場へと送り出すことが可能になったモデルといってもよい。

 VWはポルシェのもつ特許技術を自由に使用でき、またポルシェはVWのセールス・ネットワークで356を販売できる、いわゆるウィン・ウィンの関係が成立したのだ。

 ポルシェは、それまでのオーストリア・グミュントの工場から、1948年にシュツットガルト近郊のツッフェンハウゼンに移転し、ロイターの工場の一部を賃貸して、1948年にようやく356の本格的な生産を開始した。

 最初に生産されたモデルは、356/1100(タイプ369)のみだったが、1951年になると356/1300(タイプ506)と356/1500(タイプ527)が新たにラインナップに加わることになる。

 出品車はそのタイプ527で、当時としてはもっともスポーティな仕様だった。1.5リッターの排気量から発揮される最高出力は60ps、最高速は155km/hを記録すると当時のデータにはある。

 ブレーキもツー・リーディング・シューとされ、制動力が強化されている。

【画像】美車! 現代に蘇ったポルシェ「356」(29枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー