近年増加?「OEM車」 トヨタ人気SUVもじつはOEM!? 相互に供給しあう複雑な関係とは

自動車メーカー各社がラインナップする「OEM車」。新車販売ランキングでOEM車が上位にランクインすることもあるといいますが、いったいどのような状況になっているのでしょうか。

人気のトヨタ「ライズ」もじつはOEM車

 自動車メーカー各社は、魅力的なクルマをユーザーに提供するために日々新型車の開発に取り組んでいますが、ときにはほかの自動車メーカーからクルマを調達し、「OEM車」として自社ラインナップに加えることもあります。

ダイハツ「ロッキー」(写真左)とトヨタ「ライズ」
ダイハツ「ロッキー」(写真左)とトヨタ「ライズ」

 OEMとは、「Original Equipment Manufacturer」の略をあらわし、OEM元のクルマに自社のエンブレムや一部独自意匠のフロントグリルなどを装着することで、OEM車として販売されます。

 日本自動車販売協会連合会が発表する2020年度上半期(4月から9月)の販売台数ランキングで2位にランクインしたトヨタ「ライズ」、6位にランクインしたトヨタ「ルーミー」もOEM車です。

 OEM元モデルは、ライズはダイハツ「ロッキー」、ルーミーはダイハツ「トール」がそれぞれあたります。

 OEM車を販売することによって、コストをかけずにラインナップを拡充できるというメリットがありますが、デメリットとしては各メーカーの商品の顔ぶれが似通ってしまうというデメリットが挙げられます。

 そんななか、軽トラックの世界ではOEM供給が盛んにおこなわれており、国内主要8メーカーのうち自社生産をおこなっているのはスズキ、ダイハツ、ホンダの3メーカーのみで、スズキとダイハツがほかのメーカーに向けてOEM供給をおこなっています。

 ホンダは自社の軽トラック「アクティ」をOEM供給することもなく、独自車種として販売を続けていましたが、2021年6月に生産終了することから、国内の軽トラックは間もなく実質2車種のみとなります。

 また国内商用車市場を振り返ると、マツダは2020年に商用車生産から撤退し、1966年の初代発売から50年以上の歴史を持つ「ボンゴ」をOEM車に切り替えました。

 OEM元モデルはダイハツがインドネシアで生産する「グランマックス」です。なお、グランマックスはトヨタにも「タウンエース」としてOEM供給されています。

 それではここでクイズです。

 2018年6月にOEM元のメーカーを切り替えたうえで新発売されたという経緯を持つ、OEM車は次のうちどれでしょう。

【1】マツダ「ファミリアバン」

【2】日産「NV150 AD」

【3】三菱「ランサーカーゴ」

【4】スバル「ディアスワゴン」

※ ※ ※

 正解は【1】のマツダ「ファミリアバン」です。

 ファミリアバンは、1994年に発売された7代目モデルからは日産「ADバン」(現:NV150 AD)のOEM車として販売されてきましたが、2018年6月にトヨタ「プロボックス」にOEM元を切り替え、10代目モデルとして登場しました。

 現在、マツダの商用車ラインナップはトヨタ、ダイハツ、スズキなどからのOEM車で構成されています。

※クイズの出典元:くるまマイスター検定

●くるまマイスター検定 公式ウェブサイト

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