国内自動車メーカーに衝撃!? ホンダを抜いてスズキが国内2位に浮上した理由

2020年1月から11月の国内販売を見ると、1位のトヨタに次いで、スズキが2位についています。軽自動車の販売においても、1位のダイハツとの差はわずかとなったスズキですが、なぜ好調なのでしょうか。

堅調なスズキと伸び悩むダイハツの違いとは

 2020年1月から11月のメーカー別国内販売台数の順位において、予想外の展開になりました。

 1位は通常通りトヨタですが、2位にスズキが浮上しています。ちなみに、3位はホンダ、4位はダイハツ、5位は日産、さらにマツダ、スバル、三菱と続きます。

ホンダを抜いて国内2位に浮上したスズキ
ホンダを抜いて国内2位に浮上したスズキ

 2位に浮上したスズキは、軽自動車が中心のメーカーです。1973年から2006年までは暦年で軽自動車の販売シェア1位を守っていましたが、2007年以降、2014年以外はダイハツが軽自動車販売の1位に君臨。しかし2020年はスズキとダイハツの差が縮まってきました。

 2020年1月から11月の届け出台数を見ると、ダイハツが49万1290台、スズキは48万1514台です。

 軽自動車の販売では、2020年もダイハツが1位を守っていますが、その差は約1万台なので横並びといえるでしょう。

 その背景には、スズキの堅調とダイハツの伸び悩みがあります。

 スズキでは、全高が1700mmを超える「スペーシア」が好調です。

 2017年12月に発表されたスペーシアは標準モデル、エアロモデルの「カスタム」に加え、2018年12月にはSUV風の「スペーシアギア」を追加しました。

 3種類のスタイルを揃えて好調に売れており、軽自動車の販売ランキングでは、ホンダ「N-BOX」に次いで2位です。

 スペーシアのライバル車になるダイハツ「タント」は、2019年7月に4代目モデルへとフルモデルチェンジして発売されましたが、売れ行きが伸び悩み、タントより設計の古いスペーシアを下まわっています。

 タントは販売のテコ入れを目的に、装備を加えながら価格を上乗せしない格安の特別仕様車を設定しましたが、売れ行きを伸ばせないのが実情です。

 タントは従来型と同じく左側のピラー(柱)をドアに内蔵した「ミラクルオープンドア」を採用し、前後ドアを開くと開口幅が1490mmに達して乗降性は抜群です。

 現行モデルは運転席を後方までスライドできるので、ワイドな開口幅を生かしてベビーカーを持った状態で車内に入り、子供を後席のチャイルドシートに座らせ、降車せずに運転席まで移動できます。

 このほかタントは後席の座り心地、操舵感、走行安定性なども改善して商品力を高めましたが、いずれも実際に使ってみないとメリットを実感しにくい装備です。

 そのため購入の決め手にならず、スペーシアにギアを加えたような販売促進の効果は発揮していません。

 またスズキは2020年1月に「ハスラー」のフルモデルチェンジをおこない、売れ行きを伸ばしました。

 約半年後の2020年6月には、ダイハツもハスラーのライバル車になる「タフト」を投入しましたが、後発なのに販売面でハスラーを抜けません。ハスラーには先代モデルからの乗り替え需要もあり、タフトよりも多く売れているのです。

 このように、期待のモデルであるタントとタフトが不調なのに、ダイハツがスズキにどうにか対抗できている理由は、軽自動車の車種数が多いからです。

 スライドドアを備えた軽乗用車は、スズキはスペーシアだけですが、ダイハツにはタントに加えて「ムーヴキャンバス」と「ウェイク」もあります。

 このほかダイハツは、都会的な「キャストスタイル」やオープンクーペの「コペン」も揃えました。

 これらの車種がタントやタフトの伸び悩みをカバーしていますが、いずれも人気車ではないため、スズキに大差は付けられません。

 しかも最近のスズキは、今後の軽自動車市場に不安を感じて、小型車にも力を入れています。

 2020年1月から11月には、小型/普通車の登録台数が約9万8000台でした。これはマツダの13万台に次いで多く、スバルの7万6000台を上まわっています。

 ダイハツの小型/普通車は5万3000台なので、コンパクトトールワゴンの「トール」を発売した後の2017年以降は大幅に増えましたが、それでもスズキにはかないません。

 つまりスズキは、スペーシア、ハスラー、「ワゴンR」を中心に軽自動車を手堅く売り、小型車の「ソリオ」と「スイフト」、「クロスビー」で売れ行きをさらに伸ばしています。その結果、国内販売において2位になったというわけです。

 その点ダイハツは、タントの不振が響き、軽自動車の首位争いでスズキに追い上げられています。

 小型車については、最近になってコンパクトSUVの「ロッキー」などで力を入れるものの、スズキほどの実績はなく、そこで苦戦を強いられているのです。

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コメント

2件のコメント

  1. CMをみると明らかにダイハツは押し売りみたいに機能を主張しすぎている
    スズキの方がなんとなく楽しいイメージだけで売っている
    少子化やそれこそ未婚の人も多い中、説明しすぎるとその機能いる?っていう結論にもなる
    お前1人なのにピラーレス必要かよ?wwって言われるのをビクビクしながら運転したい?
    あと、左ドアをぶつけると修理費が高そうという不安もある

    個人的には方向性が決まれば後は外観だけの問題だからタントの機能説明は出産雑誌などで丁寧に解説すればいいと思う
    寧ろ子供の為というニッチなCMじゃなくてキャンプとか仕事とかの使い勝手を言葉でなくシーンで観せた方がいい印象を与えると思う

  2. 我が家も長年ダイハツ車でしたが、スズキに鞍替えしたくらいですので、スズキ車の販売台数が伸びてるのは納得です。
    スズキの景気が良くなれば、スポーツカーを生産してくれるのではないか?と淡い期待を抱いてしまいます。
    電動化が進む中、エンジン車ではもはや不可能とは思うので、電動化第一弾で、是非、フロンテクーペを復活していただきたいです。
    リアモーターリア駆動の楽しい車をスズキなら造れると期待しております。