巣ごもり年末年始にオススメ! 「トップギア」に登場したおバカな魔改造車ベスト7
コロナ禍のいま、キャンピングカーは時代を先取りしていた!?
●フィアット・ムルティプラの高齢者向け車両
「シーズン19(2013年放映)」に登場。
ジェレミーとリチャードは「高齢者の運転による弊害の解決策を提案する!」と称して、高齢者のために特別に設計されたクルマを開発するというテーマにチャレンジした。
彼らは、乗降性に優れる(つまり腰に負担を掛けない)ベース車両として、日頃から「世界一醜いクルマ」と嘲笑していたフィアット「ムルティプラ」をベース車両に選択。
大型トラック/観光バスのような巨大なドアミラーや、前後の巨大なバンパー。さらにボディサイドに木製の乗降ステップもくくりつけ、「高齢者好みのクルマ」と決めつけた英ローバーのラジエーターグリルも据えつけた。
そして、番組内で老人キャラを担当しているジェームズに因んで「ローバー・ジェームズ」と名づけたこのクルマを、高齢の住民が多いというドーセット州クライストチャーチに持ちこんで、数人の年配マダムに試乗させたのだが、彼女らの評判はさんざん。最後はなぜか左右のドアを落とし、路上に火花を巻き上げて……。
●番組特製のレンジエクステンダーEV(?)
「シーズン14(2009-2010年放映)」に登場。
当時イギリスで購入できたもっとも安価なEV、インド製「G-Wiz」よりもリーズナブルで優れた電気自動車を創ろう! と意気込んで開発されたレンジエクステンダーEV。
シャシは、なんとピュアスポーツカー(ただし安価で流通していた)TVR「キミーラ」のそれを流用。べニア板で作ったボディを組み合わせ、ディーゼルエンジンで発電する電動パワーユニットを搭載したこのクルマには、「ハンマーヘッド・イーグルi‐スラスト」という、なんとも仰々しいネーミングが授けられた。
MC三人衆の主張(誇張?)によれば、このクルマは「電気自動車の刺激的な未来の始まりを表すもの」であり、「既存の電気自動車へのアンチテーゼとなるべく生みだされた」とはいうものの、名門「AUTOCAR」誌の名物編集者スティーヴ・サトクリフ氏をわざわざ招聘しておこなったテストドライブは、やはり予想どおりの結果に……。
●ロータス・エクセルのキャンピングカー
「シーズン15(2010年放映)」に登場。
モーターホーム(キャンピングカー)は、快適なドライブを邪魔する存在と敵視する3人が、ならば魅力的なモーターホームを創ろうという企画が立ち上がった。
そこでジェームズは、スポーツカーをベースにスポーティな走行も可能なキャンピングカーを企画。ロータス「エクセル」のルーフ上に、にわか作りながら空気抵抗も考慮した(?)キャビンを乗せた。
一方リチャードはランドローバー「110」、ジェレミーはシトロエン「CX」に2階建ての家をくくりつけたようなキャンピングカーに仕立て上げ、宿泊・調理設備やトイレなど、どのクルマが最適かを確認するために、コーンウォールでキャンプを敢行。
それぞれの実用性を競うテストをおこなうも、それぞれ致命的な欠点が即座に露呈してしまい……。
●リライアント・ロビンのスペースシャトル
「シーズン9(2007年放映)」に登場。
かの「Mr.ビーン」のみならず「Top Gear」でも出オチの定番として圧倒的な(?)人気を誇る三輪小型車リライアント「ロビン」を、なんとスペースシャトルに作り直して宇宙に送るという壮大な企画のために開発された。
ベース車にロビンが選ばれたのは、尖ったノーズなどのスタイリングがスペースシャトルのオービターに似ている、などというもっともらしい理由をつけているものの、本来の目的はこの愛すべきクルマをおちょくることだったに違いあるまい。
しかしこの企画で驚くべきは、英国の航空宇宙研究に携わる最高峰の頭脳が集結したことである。最新ロケットエンジンの供給を受け、風洞実験も国立大学の研究所でおこなわれたという。
それでも「お約束」のごとく最後は墜落・爆発に終わったのは、さすが伝説のスラップスティック番組「空飛ぶモンティ・パイソン」を生み出した英国BBCといえるだろう。
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ちなみに、国立自動車博物館の公式ホームページを見ると、「The World of Top Gear」展は、2020年末の時点でも継続開催中とのこと。
新型コロナウイルス禍が終息し、再びイギリスを訪れることができる日が訪れたら、Top Gearファンは是非ともその目でご覧になることをお勧めしたい。
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