販売好調なクルマに共通点? 軽や5ナンバーで背の高いワゴンが人気な理由とは
中途半端? 3列が基本のミニバンに2列を設定した理由とは
軽自動車やコンパクトハイトワゴンは。そもそもそれぞれの規格などにより、ボディサイズが決められています。そのため、それにあった室内空間やシートレイアウトが設定されています。
一方で、コンパクトミニバンは、ミニバンとしての特徴である3列シートを基本としながら、2列シートを設定するモデルも登場しています。
その理由とはなんなのでしょうか。
ホンダのフリードは、2008年に登場した初代モデルから5人乗りの2列シート車を設定していました。
当時のホンダは、「低床設計を活かした余裕の荷室高により、たくさんの荷物が積み込め趣味やレジャーなどにも活用できる2列シートの5人乗りを設定した」と説明。その後、2列シート車を独立させた形で「フリードスパイク」を発売しています。
2016年には2代目モデルを発売し、3列シート車をフリード、2列シート車を「フリード+」として展開しています。
直近の販売動向について、前述とは別のホンダ販売店は次のように話します。
「2019年秋に、クロスオーバーテイストのデザインを採用した『クロスター』が新たに設定されました。
これにより、2列シート車のフリード+の販売台数が伸びた印象があります。
これまで3列シート車が基本でしたが、積載性やアウトドアなどのレジャーを意識したデザインが採用されることで、2列シート車の存在感が増した感じがします」
一方のシエンタは、2003年に初代モデルが発売され、当初は3列シート車のみの設定でした。
その後、2015年に現行となる2代目モデルが登場。しかし、車いす仕様以外では2列シート車は設定されず、あくまでも3列シート車のミニバンとして販売されます。
しかし、2018年9月のマイナーチェンジでは、アウトドアや車中泊に最適な、2列シート車(5人乗り)を新設定しました。
シエンタに2列シート車を追加した背景について、チーフエンジニアの粥川宏氏は次のように話します。
「2列シート車を追加した意図としては、2代目シエンタのユーザーを広げるべく、近年増加しているアクティブな中高年層が釣り、サイクリング、キャンプにピッタリなコンパクトスペースとして活用いだければと思いました。
お客さまからは、『3列はいらないから、荷物が沢山詰めること』『車内で泊まれること(フラットで長いデッキ面、その上で体が起こせる空間を持つこと)』『荷室空間をカスタマイズ出来ること』などの要望に応えるべく追加設定しました」
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また、粥川氏は「震災時の避難だけでなく、その災害にボランティアとして支援をされている人の宿泊場所としても活用いただけると思います」と語っています。
実際に、近年ではアウトドアレジャーや車中泊といったものがトレンドとなっています。
さらには、多発する災害時での活用も視野に入れたことで、商品化に繋がったようです。
また、コロナ禍においてはスクエアボディのワゴンは、テレワークなどでも活用出来るなど、さまざまなシーンにマッチするいまの日本にもっとも適したクルマなのかもしれません。
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