やっぱり日産「エルグランド」にe-POWERが欲しかった!? 10年目のマイチェンの成果とは
期待していたe-POWER搭載が見送られた
今回は先進安全技術も充実もポイントで、インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)、ハイビームアシスト、インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)/LDW(車線逸脱警報)、標識検知機能、踏み間違い衝突防止アシスト、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)/BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)などで全方向から運転をサポートする「360°セーフティアシスト」を全車に採用。
また、長距離ドライブに役立つインテリジェントクルーズコントロールも全車標準装備になったものの、残念ながら今回も全車速対応ではありません。
この辺りはマイナーチェンジで新世代「トヨタ・セーフティ・センス」へと刷新させたアルファード/ヴェルファイアと比べてしまうと苦しいですが、無いよりはあったほうがいいのは事実です。
今回は走りに関する変更のアナウンスはありませんが、従来モデルと比べるとボディのシッカリ感やヒョコヒョコした動きが減った乗り心地、そして静粛性アップなどを感じました。
これまでの経験から推測すると、作り込み精度アップや数値に表れない細かなリファインが効いているのでしょう。
すでに登場から10年が経過するエルグランドですが、低床化や全高の抑制による低重心化やボディの高剛性化、アルミ製の前後サスペンションリンクやリバウンドスプリング内蔵のショックアブソーバー、リアマルチリンクサスペンション採用などによる基本素性の良さは健在です。
コーナリング時の安定性としなやかな足さばきなどは「今でも十分通用するレベル」だと感じる一方で、芯が細くルーズなステアフィールは時代を感じさせる部分も。
2.5リッター直列4気筒エンジン+CVTのパワートレインは必要十分な性能を備えているものの、アクセルを踏んだときの応答性やCVTの変速制御といった部分はドライバーの意志とはちょっとズレがあるように感じました。
「それならe-POWERを搭載してよ」といいたい所ですが、そのためにはほぼ全面刷新レベルの変更が必要だといいます。
※ ※ ※
限られたリソースのなかで、エルグランドのイメージチェンジはできたと思います。
もちろん、さまざまな事情で手を入れたくても手を入れられなかった部分があるのもよくわかりますが、「まだまだ現役を続行」というのであれば、もう少し手を入れてもよかったのかなと思うのも事実です。
その辺りのモヤモヤはファクトリーカスタムのオーテックが解決してくれることを期待したいです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
多段ATなら更に輝く車なのに惜しいな。
更にセフィーロがFFになった世代の技術を盛り込んでほしいところだ。
プラットフォームに手が加わらない日産車は買う価値無しですよ。古い乗り心地を他社と引けを取らないレベルに持っていくには車体に手をくわえなきゃダメ。まあ、加わったら高くなるんだけどね…
プラットフォームにも傑作と駄作がありましてね、新旧で量れないのが車の長所であり欠点ですね。頭文字集めてプラズマエンジンとかレーザーエンジンとか腹が捩れるほどに笑わせていただきました。素直にLD28とか2L-TEとか、4G63とか型式に単純な構造部品を刻むだけで用は足りますよね?
新プラットフォームも何やらスープを仕込む野菜だの豚足みたいに手間のかかったかのような売り込みしたところで所詮は旧プラットフォームの焼き増しでしかありません。
お約束のように日本メーカーは剛性を連発しますが、剛性をどこに分配するか?剛性がどこに必要か?自由さに幅のある海外メーカーは日本メーカーほど売りにはしてません。
初代セルシオがメルセデスベンツを震わせた?とか面白い話もありましたが、それが追従してくる日本車への警戒心か?バブル真っ盛りの設計の限界を診たか分かりませんがw
実は私も330型セドリックから430セドリックを中古で2台乗りましたが新しい430セドリッ
クのプロポーションは魅力的でしたが330型より明らかな格下の車でした。
因みに双方L28Eのブロアムでしたが車重の重い330のほうが瞬発力もあり加速も良かったです。新型になるやNISSAN ECCSと言う総合縛りのエンジン制御が原因だったようで、同じエンジンの280zはMT車でもAT用の制御が仇になり嫌いな車でした。
古いシャシでも分配が優れれば新しいシャシに劣ることは少ないですよ。