なぜスバルが“渋谷”で「アイサイト」を開発? スバルが描く「AI×自動運転」の未来像とは
スバルは、運転支援システム「アイサイト」の開発拠点を東京・渋谷に開設します。同社の本社は渋谷の隣の恵比寿ですが、あえて渋谷で次世代システムを開発する狙いは、どこにあるのでしょうか。
本社は恵比寿のスバル、お隣「渋谷」に開発拠点を新設!?
AI(人工知能)など先進的な研究をおこなうスバルの新しい拠点「スバルラボ」が、日本のIT産業のメッカである東京・渋谷に出現しました。
スバルラボが開設されるのは、JR渋谷駅西口に隣接する渋谷スクランブルスクエアから六本木通りを徒歩6分ほど登ったところで、目の前には首都高三号線が走っています。
ビルの名称は、「PMO渋谷II」。最近、都心に続々と建設されている、野村不動産が展開するPMO(プレミアム・ミッドサイズ・オフィス)です。
そのなかにある「H1O(エイチワンオー)」は、野村不動産が1部屋あたり従業員10人未満の小規模オフィス市場向けに展開する新ビジネス。2019年12月に日本橋室町が誕生し、今回の「H1O渋谷三丁目」は第5号物件となります。
その3階スペースを、スバルが丸ごと借りて「スバルラボ」としました。大小6つの部屋と、ドリンクコーナー付きのゆったりとした専用ラウンジ付きです。
スバルの開発拠点は現在、群馬製作所(群馬県太田市)、本社(東京都渋谷区恵比寿)、そしてSTI(スバルテクニカインターナショナル)を含めた東京事業所(東京都三鷹市)の3か所があります。
すでに複数の開発拠点があるにも関わらず、なぜスバルは渋谷に新たな拠点を設けるのでしょうか。
スバルラボでは主に、本社と三鷹で就業している「アイサイト」開発などをおこなう第一技術本部・先進安全設計部から、20数名の精鋭が投入されるといいます。
さらに、それとほぼ同数の人員を、新たにIT産業など外部からリクルートします。
そうした人員を確保するため、また現在のスバル社員の就業意識を大きく変えるため、スバルとしては未開の地である渋谷を選んだのだというのです。
スバルおよび野村不動産関係者は、「渋谷と恵比寿はJR山手線でたったひと駅の距離ですが、社会環境が大きく違う」と、渋谷の優位性を強調しました。
では、スバルラボでは具体的にどのような研究開発がおこなわれるのでしょうか。
スバルラボの副所長で、2020年12月1日に新たに設置される予定の先進安全設計部 AI R&D課・課長の齋藤徹氏は、「安全性を突き詰めていくうえで、アイサイト×AIの開発を加速させます。そのために、スバルラボを開設するのです」と、アイサイトのさらなる進化を目指す姿勢を示しました。
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