トヨタ「クラウン」の歴史が終わる!? 時代を彩ったクラウン5選
スポーティ路線になりつつもこだわりを捨てなかった
●2003年発売 12代目クラウン
クラウンはこれまでも何度か大きくコンセプトやメカニズムを一新したことがありますが、その1台が2003年に発売された12代目です。
「ゼロからのスタート」をコンセプトとし、外観はそれまでの重厚なデザインから、フロントノーズをスラントさせたスポーティなイメージに改め、全体のフォルムも軽快感を強調しています。
また、新開発のシャシにエンジンは直列6気筒を廃止して全車V型6気筒を搭載。足まわりはフロントがダブルウイッシュボーン、リアがマルチリンクとなり、乗り心地を犠牲にすることなく、優れた運動性能を両立。
ほかにもホイールベースやトレッドの拡大をおこないながら軽量化をおこない、新開発の電動パワーステアリングを搭載するなど、走りの質にもこだわっています。
トヨタも12代目を「ゼロ・クラウン」と呼称し、新たなスタートを切ったことをアピールしました。この変革はひとつの賭けでしたが、市場では好意的に受け取られたことで、以降のクラウンはスポーティなフォルムを継承しています。
●2018年発売 15代目クラウン
2018年にデビューした15代目クラウンは、トヨタ初のコネクテッドカーとして、先進装備の充実が一気に加速したモデルです。
装備が進化する一方で、ボディサイズは全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mmと、昨今大型化が進んでいる国産車のなかで全幅は1800mmを超えず、日本の道路環境に根ざしたクルマとなっています。
また、ドイツのサーキット「ニュルブルクリンク」で走行テストを重ねたことで、走りの質は歴代最高といわれています。
15代目クラウンは外観も新たな試みがおこなわれ、フロントグリルは先代のイメージを踏襲していますが、サイドビューではクラウン史上初となる6ライトウインドウを採用。これは、前後ドアの窓に加えCピラー部にも窓を設置し、左右で6枚の窓があるということを意味します。
このデザイン変更の結果、全体のフォルムはクーペセダンとなり、よりスポーティな印象で若返りを図っています。
パワーユニットは、システム出力359馬力の3.5リッターV型6気筒エンジン+モーター、226馬力の2.5リッター直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッド2種類と、245馬力の2リッター直列4気筒ターボエンジンをラインナップ。
2020年11月2日は一部改良がおこなわれ、装備の充実と安全性が向上し、内外装の質感も高められています。
※ ※ ※
クラウン生産終了の報道はあくまでもセダンのことであり、2022年にはSUVテイストの新型モデルとして生まれ変わるとされています。
現在のセダン人気の低迷と、SUV人気の高まりから、ありえない話ではありません。また、SUVテイストならば海外展開も可能でしょう。
しかし、クラウンという存在は単なるトヨタの高級車というだけでなく、いまでは日本製セダンの代表格で、クラウンを指名買いする個人・法人は数多く存在するため、トヨタの動向に注目が集まりそうです。
150クラウンは故障知らずで長く乗れる良く出来たモデルだと思う、モノコックになった最初のモデルだけにトヨタはかなり気を使ったんじゃ無いのかな。