元祖「ハマーH1」は1500万円! EV版ハマーより高額なワケとは

EVモデルの登場で復活するハマーだが、元祖となる「ハマーH1」が最新のオークションに登場。その驚きの価格とは。

「ハマーH1」は、トレーラーに積載できない大きさ

「この車の輸送は、一般的なクルマのトレーラーに収まらないので注意してください」

 RMサザビーズの注意書きには、このようなコメントが加えられていた。実際にその姿を見たことのある者も、あるいは写真でサイズ感を想像したに過ぎない者も、簡単にその意味を理解できる注意書きに違いない。

「一般的な車のトレーラーに収まらないことに注意してください」という注意書きがされていたハマー「H1オープントップ」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
「一般的な車のトレーラーに収まらないことに注意してください」という注意書きがされていたハマー「H1オープントップ」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 RMサザビーズのエルクハート・コレクションに出品された、車両用のトレーラーにも積載できないモデルとは、AMゼネラル社が1992年から販売を開始し、1999年からはGMから販売された「ハマーH1」のことである。

 そもそもハマーH1は、「ハンビー」のネーミングでミリタリー(軍用)として生産されていたモデルだった。後にハマーと呼ばれることになったそれを、シビリアン(民生用)とすることをリクエストしたのは、かつてのカリフォルニア州知事であり、また俳優でもあるアーノルド・シュワルツネッガー氏だ。その希望をもとに、ハンビーは民用車に転用されることになったのだ。

 GMがハマーの販売権を得たのは、前で触れたとおり1999年の話になるが、H1の称号はこの時に付されたもので、将来的にボディサイズの違いによる「H2」、「H3」というラインナップを完成させたいという意思をGMが持っていたことが、今にして思えば容易に想像できる。

 ハマーH1には、ミリタリーモデルをベースとするだけに、その用途に応じてさまざまなボディスタイルが用意されていた。

 今回エルクハート・コレクションに出品されたのは、4ドアのオープントップにキャンバストップを組み合わせた仕様だが、ほかにもハードトップとリアカーゴを持つモデルや、ピックアップトラックなどが存在した。

 もちろん実際にミリタリーの世界では、これをベースにさまざまな改造、あるいは兵器の搭載がおこなわれているから、その仕様は無限大であったといってもよい。

【画像】首都高速料金所がギリギリ通過できる「ハマーH1」とは(19枚)

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