はたして価格高騰を招くのか!? 2021年に25年ルールが適用される車5選
日本でもかなりマニアックなJDMセダンとは
●日産「レパード」
1980年に発売された日産初代「レパード」は、「スカイライン」や「ローレル」にはない先進的なスタイリングの4ドア/2ドアハードトップのスペシャリティカーです。
そして1986年に登場した2代目では、当時大ヒットしていたソアラを意識した2ドアクーペにデザインを一新し、TVドラマシリーズ「あぶない刑事」の劇中車として使用されたことも相まって、若者を中心に高い人気を誇ります。
しかし、1992年に登場した3代目では「レパードJ.フェリー」に名を変え、ラグジュアリーセダンに変貌し、デザインが不評だったことや高額な価格から販売は極端に低迷。
レパードJ.フェリーは北米ではインフィニティ「J30」の名で販売され、1997年に後継車の「I30」が登場し、2代目「セフィーロ」をベースとしたFFセダンへと生まれ変わりました。
一方、日本では独自のモデルの4代目が1996年に登場。再びレパードに名を戻したうえで、主要なコンポーネンツは「セドリック/グロリア」と共有するセダンとしてデビュー。
エンジンは新世代の「VQ型」がメインユニットとなり、トップグレードには3リッターV型6気筒ターボを搭載し、270馬力を発揮。
外観はスポーティなイメージの4ドアハードトップで、先代から劇的に変化しましたが、販売台数は大幅増とはならず、2000年にこの代をもってレパードは消滅しました。
インフィニティの流れをくむ、高性能なJDMセダンという点が、アメリカのマニアには刺さるかもしれませんが、現状では中古車の物件数が極端に少ない状況です。
●ホンダ「S-MX」
1996年に発売されたホンダ「S-MX」は、若年層をターゲットに開発されたコンパクト・トールワゴンです。
当時のホンダは「クリエイティブムーバー」というコンセプトのもと、「オデッセイ」や「CR-V」、「ステップワゴン」を次々と発売し、S-MXはシリーズの第4弾です。
外観は、運転席側が1ドア、助手席側が2ドアの変則4ドアが特徴で、当時ヒットしていたアメリカ製ミニバンのシボレー「アストロ」をオマージュしたようなデザインを採用。
シャシはステップワゴンをベースにショートホイールベース化され、室内は前後ベンチシートの4人乗りで、後に5人乗り仕様を追加。このシートは前後フルフラットにするアレンジが可能で、一般的なセミダブルベッドと同等のサイズと謳われていました。
グレードは標準車に2WDと4WDがあり、カスタマイズカーのように車高が15mm下げられた「ローダウン」の3タイプをラインナップ。
また、エンジンは全車に130馬力を発揮する2リッター直列4気筒を搭載し、コンパクトな車体と相まって余裕ある走りを実現しました。
発売当初は、目論見どおり若いユーザーから高く評価されてヒットしましたが、より広い室内で多人数乗車も可能なミニバンの人気が高まると、販売は徐々に低迷。2002年にS-MXは一代限りで生産を終了しました。
同様なコンセプトのモデルとして、日産「キューブ」やトヨタ「bB」があり、どちらもアメリカでも販売された実績があるため、S-MXのポップなスタイルはアメリカでも受け入れられる土壌は整っているといえます。
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前述のとおりアメリカは中古車の輸入に制限があり、さらに中国では原則的に中古車の輸入は許されておらず、中古車に高い関税を課す国も存在します。
一方で、日本では中古車の輸入はかなり自由で、日本の保安基準や排出ガス規制に適合していれば、登録は比較的容易で、関税もかかりません。
そのため日本の中古車市場では、海外から輸入された中古車も数多く、バラエティに富んでおり、左ハンドルのままでも乗れるなど、日本の自動車市場はかなり開かれているといえます。
そのうち25年ルールは残るが燃費の問題で輸出できなかったりしてな。
輸出できるのはしばらくプリウスばかりだったりして…。