安く買って走りを楽しむのにピッタリ! 魅力的なちょっと前のMT車5選
近年、MT車のラインナップは微増ながら増えており、一定の需要はあるようですが、選択肢が潤沢にあるわけではありません。一方、狙い目なのが少し前の中古車で、MT車の物件も豊富です。そこで、性能的にも十分な一世代前のMT車を、5車種ピックアップして紹介します。
あえて少し前の中古MT車を振り返る
1970年代にAT車の普及が始まると、年を追うごとに急激にシェアを伸ばし、現在、日本の自動車市場では98%以上がAT車といわれています。しかし、近年は再びMT車をラインナップするモデルも微増ながら増えてきました。
とはいえ、現行モデルのMT車は、かつてのように潤沢な選択肢があるというわけではありません。
一方、中古車市場を見てみると、まだまだMT車の物件も豊富で、比較的高年式のモデルも存在。
そこで、性能的にも十分な世代のMT車を、5車種ピックアップして紹介します。
●日産「スカイラインクーペ 370GT」
現行モデルの日産13代目「スカイライン」は4ドアセダンのみとなり、トランスミッションも全グレードがATとなっています。
しかし、先代の12代目では、セダンだけでなくクーペや5ドアハッチバック(スカイラインクロスオーバー)がラインナップされ、しかもクーペには6速MTも設定されていました。
正式な車名は「スカイラインクーペ 370GT」で2007年に発売。グレードは4つあり、上位の「Type S」と「Type SP」で6速MTが選択可能です。
エンジンは「Z34型 フェアレディZ」と同じ3.7リッターV型6気筒エンジンを、フェアレディZに先んじて搭載されるなど、高性能化が図られました。
最高出力は333馬力を誇り、スペック的にはそれまでのスカイラインシリーズで最強です。
外観はセダンとイメージを共有するデザインながら、細部の造形はクーペ専用とされ、抑揚のあるグラマラスで流麗なフォルムが印象的です。
13代目がデビューした後もクーペは併売されましたが、2016年に生産を終了し、3代目から始まったスカイラインクーペの長い歴史に幕を閉じました。
現在、MTモデルの中古車相場は比較的高年式かつ低走行な物件で250万円前後と、少々高めですが、いまでは貴重な大排気量自然吸気エンジン+6速MTの大型クーペとあって、妥当なところでしょう。
ただし、自動車税が6万6500円と高額なのも、覚悟が必要です。
●マツダ「アクセラ」
2019年に発売されたプレミアムコンパクトカーのマツダ「マツダ3」のご先祖となるモデルが、2003年に登場した初代「アクセラ」です。
その後代を重ね、2013年には3代目が登場し、ボディタイプは5ドアハッチバックの「アクセラスポーツ」と4ドアセダンの「アクセラ」をラインナップ。
搭載されたパワーユニットは、1.5リッターと2リッター直列4気筒ガソリン、2.2リッター直列4気筒ディーゼルターボ、2リッターガソリンエンジン+モーターのハイブリッドと多彩で、6速MTがハイブリッド以外のすべてのエンジンに設定されていました。
また、「CX-5」、「アテンザ」に引き続き、マツダの新世代技術「SKYACTIVテクノロジー」と、新デザインテーマ「魂動」を全面採用した第3弾のモデルで、上質かつスポーティな走りと、質感の高い内外装が特徴です。
現在、中古車は高年式の6速MT車でも100万円から150万円前後の相場で、エンジンの種類で価格は変わりますが、注意点としてはディーゼルの6速MTは物件数が少ない状況です。
●トヨタ「オーリス」
2018年に発売されたトヨタ「カローラスポーツ」は、12代目カローラに先駆けて登場。若い世代にも乗って欲しいという思いから、スポーティさを強調し、ターボ車には6速MTも設定されています。
このカローラスポーツの前身となるモデルは、2012年に発売された2代目「オーリス」です。
エンジンは発売当初、1.5リッターと1.8リッター直列4気筒をラインナップ。トップグレードの「RS」は1.8リッターで144馬力を発揮し、トランスミッションは6速MTのみでした。
5ドアハッチバックのボディで、フロントフェイスはトヨタのデザインテーマであるキーンルックを採用し、シャープで精悍な印象です。
また、RSの足まわりはフロントがストラット、リアがダブルウイッシュボーンの4輪独立懸架を採用しており、優れたコーナリング性能を発揮。
前述のとおりカローラスポーツにバトンタッチするかたちで、2018年に生産を終えています。
現在の中古車相場は、最終モデルに近い物件でも150万円前後で、2015年式以降のモデルならば、先進安全技術の「トヨタセーフティセンスC」を搭載しているため、コストパフォーマンスは高いといえます。
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