安く買って走りを楽しむのにピッタリ! 魅力的なちょっと前のMT車5選

かなりお買い得な2台のホットハッチとは!?

●スバル「インプレッサ 2.0GT」

過激すぎない高性能車として使い勝手も良い「インプレッサ 2.0GT」
過激すぎない高性能車として使い勝手も良い「インプレッサ 2.0GT」

 かつて、スバルを代表する高性能車といえば「インプレッサ WRX STI」でしたが、2011年に発売された4代目から、高性能版は「WRX STI」として独立したため、現在、インプレッサはベーシックカーというポジションです。

 2007年に発売された3代目では、最高峰にインプレッサ WRX STIが君臨していましたが、それよりもマイルドながら高性能な「2.0GT」がラインナップされていました。

 2.0GT(登場時は「S-GT」)グレードは5ドアハッチバックのみに設定され、搭載するエンジンはWRX STIと同じ「EJ20型」2リッター水平対向4気筒ターボで、最高出力250馬力と十分なパワーを発揮。

 駆動方式はフルタイム4WDで、比較的軽量な1300kg台の車体とあって加速性能も高く、足まわりやブレーキもWRX STIほど強化されていないなど、ソフトにセッティングされていました。

 2.0GTはWRX STIほど目立たない存在でしたが、ハイパワーながら扱いやすさもあり、しかも4WDということでかなり実用的なモデルという印象です。

 現在の中古車は、登場から10年以上経過していることから低走行の物件は少なめです。それでも数少ない低走行車が100万円から150万円の価格帯で販売されており、絶版となったEJ20型を安価で楽しめます。

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●スズキ「スイフトスポーツ」

いまでは貴重な1.6リッターNAエンジンを搭載する3代目「スイフトスポーツ」
いまでは貴重な1.6リッターNAエンジンを搭載する3代目「スイフトスポーツ」

 スズキ初代「スイフト」は2000年に「カルタス」の後継車として発売されたベーシックカーです。2003年のマイナーチェンジでは、115馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載し、シャシまわりもチューニングされた「スイフトスポーツ」が登場。コストパフォーマンスの高さが大いに話題となります。

 2005年に登場した2代目スイフトスポーツでは、1.6リッター直列4気筒エンジンが搭載され、ラリーをはじめモータースポーツで活躍したことで、スイフトスポーツの高性能さが注目されました。

 2011年には3代目が登場し、エンジンは2代目と同じく1.6リッターエンジンで最高出力は136馬力を発揮。かつて隆盛を誇っていた1.6リッターのスポーツモデルほどパワフルではありませんが、1トン強の軽量な車体には十分なパワーです。

 トランスミッションはシリーズ初の6速MTとパドルシフト付7速マニュアルモードを採用したCVTが設定されました。

 外観はスイフトと差別化され、専用デザインの前後バンパーやルーフスポイラー、左右2本出しのマフラーなどを装備することで、スポーティさを強調しています。

 2017年に登場した現行モデルの4代目では、1.4リッター直列4気筒ターボエンジンに換装されたため、3代目が自然吸気エンジン搭載車としてシリーズ最後となりました。

 中古車の物件数は豊富で、高年式、低走行のクルマでも150万円を大きく下まわる金額で狙えるとあって、かなり高い魅力的な1台です。

※ ※ ※

 1980年代に発売された某コンパクトカーの価格表を見ると、すべてのグレードがMTの値段になっており、AT車は「○○万円高」と、注意書きがあるだけでした。

 極端な例ですが、かつてはそれほどMT車が一般的だったということです。

 現在、MT車が激減したことを嘆く人もいると思いますが、少数でも売れないMTを設定しているメーカーはすごいことで、部品の開発費に排出ガス対策や型式認証など莫大なコストがかかっています。

 ちなみに2019年、ある輸入車がフルモデルチェンジを際にMT車を廃止しており、日本法人に理由を聞くと、「認証にかかるコストが回収できないからです」と話していました。

 いま販売されているMT車は、本当に貴重なモデルなのだと思います。

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