軽人気もなぜ軽トラ需要激減? ホンダ撤退で生産は2社に減るも海外では急激な需要増のワケ
国内では縮小傾向も、海外では人気を上げる
しかし、縮小を続ける軽トラも、海外では人気が高くなっています。
もともと軽トラックは全幅1.4m以下で田んぼのあぜ道、林道などの入り組んだ道路でもストレスなく走る働くクルマで、最小回転半径3.6m程度と小回りが利きます。そのうえトラックの積載量も約350kgと、積載能力の高さも十分です。
この軽トラックがアメリカをはじめとした全世界で大人気なのは、アメリカの「ピックアップトラック」が非常に大型のものが多いことが理由のひとつとされます。
小回りの利く日本の軽自動車は使いやすくて燃費も良いため、農業従事者を中心に使いやすいと評判なのです。
農場が日本と比較にならないくらい広いアメリカでは、徒歩での農作業は効率が悪くなります。
そこでゴルフカートのように移動する手段として、小回りが利いて運転しやすい軽トラックが求められています。

アメリカでは一部の州を除き、日本仕様の右ハンドルは公道走行できません。一方で「25年ルール」といって、25年経過したクルマであれば公道を走行できるようになります。
発売から25年経過した日本車を自由に輸入できるようになったことで、昭和や平成初期のクルマが次々とアメリカに渡っています。
「Mini truck」や「Kei Truck」と日本語でそのまま呼ばれることもあり、中古軽トラック専門店まで登場しています。
今後も日本の農業の衰退で手放された軽トラックは、アメリカをはじめとした海外で活躍する余地があるのです。
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軽トラックの需要は農業が衰退中の日本では縮小傾向ですが、北米を中心に人気を博しています。
中古車を含めたグローバルな展開が、軽トラック復活のカギになるかもしれません。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。


































