フェラーリであってフェラーリでない「ディーノ」は4600万円!
ディーノは、タルガトップではなくクーペのほうが人気!
ディーノ206GTには横置きでエンジンが搭載され、ホイールベースの短縮に貢献している。ボディは軽量化のためアルミニウム製とされ、エンジンブロックもまたアルミニウムが採用されていた。
●1970 「ディーノ246 GT」
だがその軽量化への取り組み、そして2リッターエンジンの扱いにくさから、フィアットはディーノのマイナーチェンジを指示。エンジン排気量は2.4リッターに拡大され、またブロックはそれを容易におこなうために鋳鉄製とされている。
最高出力は206GTの180psから、「246GT」では195psにパワーアップ。エンジンフードのエアアウトレットが7個に増えたのも、246GTの外観上の大きな特徴だ。
246GTは、最終的に1974年まで生産されるが、そのなかでも大きな成功の理由となったのは、タルガトップ形式のオープンモデル、「246GTS」の存在だった。
現在では逆に生産台数の少ないクーペの246GTの方に価値が見出されているようで、今回シフト・モントレーに姿を現したのも、このクーペボディの方だ。
さらに246GTは生産時期によって、細かいマイナーチェンジを受けており、今回出品された「ティーポL」のほかに、「ティーポM」、「ティーポE」などの仕様がある。
出品車は初期に生産されたティーポLで、2010年のキャバリーノ・クラッシックでは、FCAゴールド・アワードを受賞するなど、素晴らしい経歴を持つ1台。エスティメートは30万ドルから35万ドルであったが、注目の落札価格は44万ドル(邦貨換算約4620万円)だった。
最近のクラシック・フェラーリの落札価格を見ると、比較的リーズナブルに感じるこの数字だが、やはりフェラーリとディーノというブランドとでは、それなりの差があるということなのだろうか。今後の動向に注目したいところだ。
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