日産が提唱する「ドライビング リビング」! コロナ時代の新しいクルマの価値とは
日産は2020年10月12日に「エルグランド」をマイナーチェンジして発売するにあたり、全国の30代から50代で、子どもがいる男女300名を対象に、「家族のクルマ利用の実態」についての調査を実施。その結果から見る、「現代の家族がニューノーマル時代に求める新たなクルマの価値」を発表しました。
移動手段としてだけではなく、広さと快適性を重視したクルマ
日産は、新型「エルグランド」の発売に向けて、「家族のクルマ利用の実態」についての調査を実施。専門家の意見も交え、「現代の家族がニューノーマル時代に求める新たなクルマの価値」についてまとめました。
今回発売された新型エルグランドは、ニューノーマル時代に欠かせない車内の広さと快適性にこだわったクルマとして、日産が新たに提案する「ドライビング リビング(リビングのような快適性や居心地の良さを追求した新たな車の価値)」を体現したモデルです。
そして同調査は、Withコロナ時代のニーズを捉えたクルマとして、エルグランドをアップデートするために、全国の30代から50代で、子どもがいる男女300名を対象におこなわれました。
まずは、コロナ禍で家族の移動手段について調査したところ、家族での外出の際に「自家用車」で移動する人が、全体の約90%と圧倒的に高い数値となりました。
これは、自家用車がコロナ禍で移動をする際に公共交通機関を避け、より安全に移動する手段のひとつとして注目されていた可能性が高いと推測できる結果です。
さらに、アフターコロナでも積極的に利用したい手段について調査したところ、「自家用車」が約8割と多数を占める結果となりました。
これは、単にコロナ禍のみでなく、今後も家族で出かける際の手段として、自家用車が増えていくことが予想される結果です。
また、車内空間に対する家族のニーズを調査したところ、ストレスを感じる要因として、「車内空間の狭さ」が一番多くの回答を占め、ふたりにひとりが車内空間の狭さにストレスを感じています。
さらに約6割が家族間でも適度な距離を保つ必要があると回答し、家族においても一定のディスタンスが必要だということがわかりました。
自家用車に求める機能についての調査では、「家族が広々座れるスペース」や「くつろげる快適性」を求める声が多数あがっており、約75%の家族が自家用車にリビングのような広くて快適にくつろげる居心地を求めている結果です。
これらの調査結果から、脳研究者の池谷裕二氏はクルマの広さや快適性がどのように家族に影響を及ぼすかについて、次のようにコメントしています。
「人の周囲には、その人にとっての個人的な空間(パーソナルスペース)があります。パーソナルスペースに他人が入り込むと心理的不快感が生じます。そのため人とのコミュニケーションには適した社会的距離があり、パーソナルスペースの広さは対人関係や文化背景によって変わります。典型的なアジアの家族では、自分の左右40cmほどが他者との境界線といわれています」
また、ストレスはコミュニケーションだけでなく健康状態にも影響を及ぼすとし、「一般に、人はパーソナルスペースが侵されると不安や攻撃性が高まります。これは『在住者間攻撃』と呼ばれ、人のみならず動物全般にみられる普遍的な現象で、パーソナルスペースは生物学的に根源的な特性です。
このため、車内のような狭い空間内で長時間パーソナルスペースが侵害され続ける状況は、単に空気がギスギスとして無用な衝突の原因になるだけでなく、強いストレスのもとにもなります。
つまり、くつろぎが損なわれ、穏やかな会話が難しくなるというコミュニケーション上の障害が生じるだけでなく、当人の健康にも関わります。ストレスは自律神経を変調させ、人によっては膀胱への蓄尿量が増え、突然の尿意にもつながります。トイレが自由にならない長距離移動では無視できない問題です」とも話します。
※ ※ ※
快適に過ごしたいというニーズが高まるなか、移動手段としてだけではなく、広さと快適性を重視したクルマとして「ドライビング リビング」を新たに提唱した日産。
その第一弾としてマイナーチェンジされたエルグランドは、家族がリビングのようにくつろげるクルマとして先進安全技術が多数搭載されました。
このマイナーチェンジを皮切りに、快適なクルマの方向性が変わり、Withコロナの時代に合ったニューノーマル時代がクルマにも訪れるかもしれません。
実用車なら広さ重視でもいいが、スポーツカーとは哲学を分けてくれよ日産