プロも納得のオフロード性能! 機動性がスゴすぎる車5選
劣悪な環境でこそ性能を発揮するロングセラー車とは!?
●日産「サファリ」
国産クロスカントリー車の先駆けだったジープと並ぶ存在だったのが、1951年に誕生した日産「パトロール」です。その後、1980年に車名を「サファリ」に改め、悪路走破性はそのままに、普段使いも考慮された大幅な進化を果たしました。
ボディタイプは4ドアのロングボディと2ドアのショートボディを設定し、ハイルーフ仕様や、バックドアが観音開きと上下開きが選べるなど、幅広いニーズに対応したバリエーションを展開。
発売当初に搭載されたエンジンは3.3リッター直列6気筒ディーゼルのみでしたが、1983年にはターボディーゼル搭載車が追加されます。
頑丈なラダーフレームに4輪リーフリジッドアクスルサスペンションを採用し、悪路走破性の高さだけでなく耐久性も高いため、道路整備が遅れている国に輸出され、国内では山間部や積雪地帯でサファリをベースとした消防車も活躍。
1985年のマイナーチェンジではヘッドライトが角型となり、4ドアのロングホイールベース車に、オーバーフェンダーと大径ワイドタイヤ、電動ウインチと背面スペアタイヤキャリアを装着した「グランロード」をラインナップし、迫力ある外観から人気となりました。
その後、1990年代初頭に起こった「RVブーム」では2代目がヒットしましたが、ブームの終焉によって国内での販売が低迷したことで、2007年に3代目をもってサファリの歴史に幕が閉じられました。
現在、海外ではパトロールの名で販売が続けられており、ラグジュアリーな大型SUVとして人気です。
●トヨタ「ランドクルーザー70」
トヨタが世界に誇るクロカン車の「ランドクルーザー・シリーズ」は、耐久性や信頼性、そして悪路走破性が高く評価され、いまも世界中で人気を博しています。
現在、国内では「ランドクルーザー」と「ランドクルーザープラド」の2車種が販売されていますが、これまで数多くのバリエーションを展開してきました。
このランドクルーザー・シリーズは「ヘビーデューティ」「ライトデューティ」「ステーションワゴン」の3つのタイプに分けられますが、なかでもヘビーデューティの「ランドクルーザー70」は、あえてハイテクな装備を控え、クロカン車の原点を追求したモデルです。
日本でランドクルーザー70が発売されたのは1984年で、翌年にはランドクルーザープラドの前身である70系ライトデューティもラインナップ。
2004年にランドクルーザー70は国内販売を終了しましたが、海外では過酷な環境での走行性能や信頼性が高く評価されており、海外専用車種として販売が続けられ、フロントフェイスなどの意匠は変更していますが、大きなモデルチェンジはおこなわれていません。
そして、ランドクルーザー70の誕生30年という節目を迎えた2014年に、期間限定ながら国内市場で復活。
エンジンは4リッターV型6気筒ガソリンで、トランスミッションは5速MTのみ。駆動方式は昔ながらのレバーでトランスファーを操作するパートタイプ4WDです。
ボディは4ドアバンと、国内初のダブルキャブピックアップトラックがラインナップされ、発売直後は待ち望んでいたユーザーが買い求めたことから、多くのバックオーダーを抱えるほどでした。
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今回、紹介した5車種のうちの1台であるランドクルーザー・シリーズは、2019年までのグローバル累計販売台数は1000万台を達成しています。
また、2018年の実績では約35万台が生産され、そのうち97%が日本製で、残りの3%はケニアとポルトガルで生産されていますが、どちらも主要なコンポーネンツは日本で組み立てるセミノックダウンです。
近年は国内メーカーでも海外生産が一般的になっていますが、ランドクルーザーはメイドインジャパンを守っており、それこそが信頼性につながっているといえます。
ランドクルーザー70シリーズではなく、四式小型貨物車こと「AK10型」はさておき、トヨタBJ・FJをトップにしてほしいです。
メガクルヨリランクルが、走行性能・知名度・販売台数も含め四輪駆動車のトップではないでしょうか⁉