コロナ前後で移動に変化あり? その影には「スマートIC」の影響 渋滞解消・雇用創出の効果も
まだまだある。各地のスマートIC効果
全国に続々と開通しているスマートICは渋滞減少や移動時間短縮などのほかに、周辺の宿泊施設や観光施設の利用者が増加したり、企業の新規進出で新たな雇用を生み出したりなどの二次的効果も小さくないようです。
NEXCO中日本管内にあるスマートICについて、おもな整備効果をまとめてみました。
●スマートIC周辺エリアにおいて、企業進出や増設が進み、新規雇用数も増加したほか、スマートIC隣接地に、石川県能美市内初となるビジネスホテルが進出を表明(2018年3月25日開通 E8北陸自動車道能美根上スマートIC)
●舘山寺温泉(静岡県)の宿泊施設において、宿泊者数が1ヶ月当り約400人増加。同じく観光施設では入園者数が約1800人増加(2019年3月17日開通 E1東名高速道路舘山寺スマートIC)
●スマートIC事業化後、5社の企業が長野県伊那市の工業団地に立地を決定。今後、工場などの建設で新たな雇用が創出される(2017年9月30日開通 E19中央自動車道小黒川スマートIC)
●2007年にスマートIC構想が立ち上がって以来、岐阜県安八町では16社の新規企業進出があり、約700人の新規雇用を創出。
ほかにスマートIC周辺の土地(農地)を企業立地可能な用途への変更手続き中であり、企業誘致の更なる促進を図る(2018年3月24日開通 E1名神安八スマートIC)
なお、2020年9月26日に開通したばかりの圏央道厚木PAスマートICにおいては、広域アクセス性の向上のほか、スマートIC周辺などの企業誘致や神奈川県座間市の開発計画が促進される効果が期待されています。
2020年3月末現在、全国136か所にスマートICが設置されており、さらに事業中(工事中)のスマートICは47か所あります。
全国に広がりを見せるスマートICですが、一般ICとは利用方法が異なり、スマートICはETC専用ICなので現金やクレジットカードでの利用はできないほか、開閉バーの手前で完全に停止をし、開閉バーが開いてから通過します。
スマートICには、「SA・PA接続型」と「本線直結型」がありますが、SA・PA 接続型のスマートICでは、ICに入ってからのSA・PA利用ができるところ、できないところがあります。
またSA・PAを利用した後にスマートICが出られるところ、出られないところがあるなどタイプはさまざまです。利用する際には事前にスマートIC近辺の注意書きなどをよく確認しておきましょう。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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