コロナ禍もリアル開催「北京モーターショー2020」 中国は自動車産業でも独走となるのか
2020年9月26日に中国で「北京モーターショー2020」(オート・チャイナ2020)が開幕しました。新型コロナ禍のなかリアル開催されましたが、世界の自動車産業にどのような影響を与えるのでしょうか。
このまま中国が世界各国を一気に引き離すのか?
中国の北京モーターショー「オート・チャイナ」が2020年9月26日、北京空港にほど近い中国国際展覧会場で開催しました。26日と27日が報道陣向け、28日から30日までが業界向けのトレードショー、そして一般公開は10月1日から5日までとなります。
出展社は先回2018年の開催時に比べて若干減ったようですが、第一汽車、東風汽車、北京汽車、広州汽車、長安汽車などの中国地場メーカーを中核として、海外ブランドでは日系各社と欧米メーカーが中国地場との合弁企業として、さらにEV関連の中国ベンチャー各社が大型ブースに新型車を並べました。
例えば、ホンダとして中国初となる電気自動車「SUV e:concept」や、プラグインハイブリッド車「CR-V PHEV」が世界初公開されています。
映像を通じて見る限り、各ブースでのコンパニオンのマスク着用を義務付けるなど、感染予防の対策を講じています。入場者は、報道陣向け公開日にしてはかなり多い印象があります。
中国政府としては、中国が世界に先駆けてコロナ対策に成功して感染を抑え込み、経済活動が本格的に再開したことを国内外に向けてアピールする場として、首都北京で開催するモーターショーをフル活用しているように感じます。
2020年は、3月上旬開催予定だったスイス・ジュネーブショーはスイス政府の大型イベントでの観客数制限によって、開催直前にドタキャン。
6月開催予定だった北米国際自動車ショー(通称デトロイトショー)やニューヨークショー、欧州では9月開催予定だったパリモーターショーと商業車向けのドイツ・ハノーバーショーなど、ほぼすべてのモーターショーが中止になっています。
なお、東京モーターショーは隔年開催であるため、そもそも2020年の開催計画はありません。
こうしたなかで開催された北京ショーは、大規模モーターショーとしては今年、世界で唯一の存在であり、結果的に例年以上に注目が集まっているといえます。
日本で中国のモーターショーと聞くと、いまだに日本車やドイツ車のデザインを真似たパクリ車のイメージを持つ人がいるかもしれません。
そうした傾向は、2010年代半ばにはほとんど見られなくなっており、北京ショーは国際自動車工業連合会(OICA)が認める国際格式ショーです。
北京のほか、中国のモーターショーは、全国各地で小中規模で開催される場合もありますが、大規模ショーでは北京と隔年開催となる上海ショー、また香港にも近い南部の商業都市・広州ショーは毎年開催です。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。