ホンダeは初代シビックをオマージュ!? 街乗りEVという新ジャンルなるか

ホンダの新たなベーシックカーとして「ホンダe」がデビュー

 前述のとおり、ホンダeは2020年8月末に発表されました。日本に先立って欧州では先行予約が始まっていましたが、満を持して国内でのお披露目です。

初代「シビック」のように安定感のあるデザインを継承した「ホンダe」
初代「シビック」のように安定感のあるデザインを継承した「ホンダe」

 ボディサイズは全長3895mm×全幅1750mm×全高1510mmと、全長は「フィット」よりも100mmほど短く、全幅は50mmほどワイドです。

 外観は全体的にやわらかな曲面で構成され、カタマリ感と安定性が感じられる台形をモチーフとしています。

 また、一見すると2ドアのように見えますが、小ぶりなリアドアを採用する5ドアハッチバックです。

 フロントフェイスとリアビューは同様な意匠を採用。ヘッドライト、テールランプともに丸型LEDとされ、グリルを模した長円形状の黒いパネルが前後に装着されています。

 後述しますがドアミラーはなく、「サイドカメラミラーシステム」を採用することで、左右のドアにはデジタルカメラを設置。

 室内では4人乗りとなっており、5つの液晶モニターを水平に配置したインパネを採用し、そのインパネ形状は初代シビックをイメージさせるトレー形状で木目調パネルも採用しています。

 また、フィットと共通の意匠の2本スポークハンドルも、初代シビックのハンドル形状との共通性を感じさせます。

 サイドカメラミラーシステムによって、インパネの左右両端にはモニターを設置。これはレクサス「ES」に続いて、国内では2例目です。ほかのモニターには、スピードやナビ、各インフォメーションの表示と、空調やオーディオのコントロール用です。

 搭載されるパワーユニットは最高出力113kW(約153馬力)、最大トルク315Nmを誇るモーターに35.5kWhのリチウムイオン電池を採用。315Nmのトルクは3リッターガソリン車に匹敵します。

 後続可能距離はWLTCモードで283kmを実現し、30分の急速充電で202kmの走行が可能です。

 走行モードはNORMALとSPORTのふたつが選べ、発進から停止までをアクセルペダルのみで操作できる「シングルペダルコントロール」を採用。

 また、意外だったのが駆動方式で、リアにモーターを搭載しリアタイヤを駆動するRRとし、前輪の切れ角を大きくすることができ、最小回転半径は4.3mと「N-BOX」よりも小さく、都市部での使い勝手を向上してます。

 全車先進安全技術を標準装備し、上級グレードには駐車支援システム「Honda パーキングパイロット」をホンダ車で初搭載しました。

 価格(消費税込)はベースグレードで451万円、装備が充実した「アドバンス」が495万円です。

※ ※ ※

 繰り返しになりますが、ホンダeの内外装は初代シビックをオマージュした意匠が散見されています。

 両車には50年近い隔たりがありますが、次世代のベーシックカーというコンセプトは変わりません。

 今後、世界的にクルマの電動化がさらに進みますが、ホンダeはシティコミューターに近い本格EVという、新ジャンルのスタンダードになりえるのではないでしょうか。

【画像】約50年でどれだけ進化!? ホンダeと初代シビックを見比べる!(15枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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