秋は屋根を開けて走りたい! オープンカーの魅力とは? デメリットはどんなとこ?

意外と多い!? オープンカーのデメリットとは

 オープンカーのメリットは屋根が開くことですが、デメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。

 まず気になるのは、故障のリスクが高くなるということです。

レクサス「LCコンバーチブル」
レクサス「LCコンバーチブル」

 通常のクルマであれば稼働することのない屋根の部分がオープンカーは開閉するということで、それだけ故障する可能性が増えてしまいます。

 手動開閉式であればまだしも、電動式となると修理にかなりの費用がかかることも少なくありません。

 またソフトトップ(幌)の車両だと経年劣化で幌が傷んで見た目が悪くなるだけでなく、雨漏りのリスクも発生します。こちらも幌の張替えとなると費用が発生してしまいます。

 また、外気温の影響を受けやすいことも、デメリットのひとつだといえます。

 最近のメタルトップ式のオープンカーであればまだマシですが、幌タイプのモデルだと、真夏の炎天下などでは容赦なく暑さが室内に入り込んできます。

 幌の生地に断熱材が入っているものもありますが、それでも通常のクルマに比べると熱を通しやすくなっています。

 当然気密性も通常のクルマに比べると低くなってしまうので、寒い時期も外気が入り込みやすくなります。

 もちろんそれを見越して、オープンカーの冷暖房は通常のクルマよりも強力なものとなっていることが多いのです。しかし、それでも影響を受けやすいのは変わりありません。

 さらに気になるのは、防犯性の低さです。

 ソフトトップモデルでは、いくら施錠をしっかりしていても、布やビニール素材でできている幌の部分をカッターなどで切られてしまえば、いともたやすく車内にアクセスされてしまいます。

 前述したように、幌の交換だけもかなりの費用となりますが、さらに車上荒らしまでされてしまうとなると踏んだり蹴ったりです。そのため、通常のクルマ以上に車内に物を置きっぱなしにすることはリスクになるといえます。

 また、オープンカーだから危険と安易にいうつもりはありませんが、やはり屋根が開くということで事故が起きたときのリスクが高まるといえます。

 ルーフを開けているときに事故に巻き込まれたと考えると、通常のクルマよりも乗員へのリスクが大きくなることは容易に想像がつくでしょう。

 屋根がないことで通常のクルマよりもボディ剛性がどうしても低くなってしまうため、衝突時のボディ変形の可能性も高まります。

※ ※ ※

 こうしてみてみると、オープンカーを所有するのはハードルが高いように感じられますが、オープンカーを買おうかどうか迷っているのであれば、一度屋根を開けて試乗してみることをオススメします。

 そのときに歓びを感じたのであれば、オープンカーを買うべきだといえます。

 屋根が開くということは、さまざまなデメリットをなかったことにするほどの大きな魅力があるのです。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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